こんにちは、つたちこです。
産直市場に甘夏が売り出しはじめたので、さっそくマーマレードを作りました!
甘夏マーマレードつくりも、4年目に突入
糸島に越してきてから、毎年作っている糸島産甘夏のマーマレード。
もう、作るのはだいぶ慣れました。
そして、味は悪くない。
悪くないんだけど、どうしてもとろみが薄いのが改善できずに悩んでいました。
いつも甘夏の出荷が最盛期~終わるころに作ることが多いんですが、そうすると何度も作れないのです。
昨年の初夏に作った時にも、やはりとろみがつかずにどうしたものか、と悩んだまま、シーズン終了しました。
なので、今年は売り出された甘夏を見て、即効買ってきました。やる気です。
2021年の目標は理想的なとろみを目指す、です。
キーワードは「ペクチン」
ジャム・マーマレードのとろみは、「ペクチン」という成分でできています。
ペクチンが多く含まれるのは、かんきつ類の種や薄皮だそうです。
私が今まで試したマーマレードの作り方は、
- 種をマーマレードと一緒に煮る
- 種と薄皮をマーマレードと一緒に煮る
でした。
いずれも、長く煮こんでもなかなかとろみがつかず、「サラサラ」か「煮込みすぎて水分減りすぎてべっとり」かのいずれかでした。
目指すところは、ある程度の水分を保ちつつも、適度なゆるさのとろみがついてほしいのです。
よりよいマーマレードの作り方を探して、2020年シーズンオフ後、いろんな人のレシピやブログなどをいろいろ拝見しました。
ペクチンについては、以前学んだのがこちら。
- 酸と糖が結合してゲル化する
- ペクチンは熱に弱い(100度20分で壊れる)
また、ゆっくりじっくり煮てもいいことなしとのことなので、ここは今年も抑えたい。
じゃあ、今までやっていない別の方法はないか。
いくつかのマーマレードづくりのサイトで、「ペクチン液を別に作る」方法がありました。
皮と果汁を煮込むのとは別に、甘夏の種を使って別鍋でペクチン液を作り、終盤で合体する方法です。
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この方法だと、皮が十分甘く煮えたのを確認してから、とろみづけのペクチンを入れることになるので、ペクチンを長時間煮る必要がないようです。
2021年の1度目は、この作戦で行きます。
甘夏づくり2021バージョン
今回の甘夏は3個で250円。
まだ走りですが、終盤とそんなに値段変わらないですね。
サイズも大きく、色もきれいでした。
砂糖は上白糖です(グラニュー糖のほうがおすすめだそうです)。
材料は以上。
いつものように、外皮をたわし&流水でよく洗います。
洗えたら、外皮に包丁を入れ、剥きます。
3つとも剥いたら、白いワタを包丁で少しそぎ落とします。
皮はさらに半割してから、まな板に沿って平行に滑らせるみたいにするとやりやすいです。
その後、1~2mm程度の薄切りにします。
ひたすら、無になる作業です。集中して結構楽しい。
全部切れたら、皮の重さをはかってメモしておきます。
大き目の鍋に皮を入れ、水をかぶるくらいに入れて、中火で沸騰するまで火にかけます。
沸騰したら、中身をざるにあけ、水気を絞ります。
もう一度鍋に戻し、これを繰り返し、苦味をとります。
2回目の後は、ざるに入れたまま水にさらしてしばらく置きます。
皮をゆでこぼしながら、甘夏の身を取り出します。
薄皮を包丁でむきながら、身と、皮と種に分けます。
こちらも無になる作業。もくもくとひたすら身をむきます。
できました。
こちらの「身」部分も、重さをはかってメモしておきます。
先ほど外皮を煮た大き目の鍋に、身と砂糖を入れてしばらく(30分以上)放置します。
砂糖の分量は(皮の重さ+身の重さ)×60% です。
今回は皮と身の合計が約960gだったので、570gくらいの砂糖をいれました。
毎度のことながら、砂糖の量が多くてビビります。
薄皮と種からペクチン液を作る
ここからが、いつもと違うところ。
ペクチン液を作ります。
参考にしたのはこちら。
ペクチン液 natural pectin : アント・ジャムの手づくりレシピ
参考サイトでは種だけで抽出していましたが、私は念を入れて薄皮も使うことにしました。
小鍋に、先ほど身を取り出したときに分けておいた「種と薄皮」を入れ、水を250ccくらい入れて、中火にかけます。
しばらく煮ていると、とろみが……!!
たしかにとろみがあります。これがペクチン!
参考サイトでは「30分ほど煮こむ」とあったのですが、20分で結構いい感じのとろみだったので、火を停めました。
熱いうちに、小さめのボウルの上にざるを乗せ、小鍋の中身を入れてこし、ゴムへらを使って薄皮もぎゅうぎゅう押して「とろみ」っぽいものを取り出します。
ざるにもとろみ成分がついているので、こそげ落とします。
これがペクチン液!!
計ってみると、200cc弱でした。
これでペクチン液、スタンバイOK。
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水にさらしておいた外皮を、水気をよく絞って大鍋に入れます。
身、砂糖、外皮がはいったところで、中火にかけて煮ます。
20分ほど煮たところで、灰汁が出ていたので取り除きました。
味見をすると、さらさらではありますが、皮はしっかり甘苦い味になってます。
長く煮るのは禁物、ここでペクチン液を投入。
最初は念のため半分くらい入れて10分ほど煮ました。
たしかにとろみがついてきた気がしますが、まださらさら。
思い切って、全部のペクチン液を入れ、さらに10分ほど煮ます。
鍋の泡の出方がだいぶとろみがある印象なんですが、スプーンですくうとまだ結構さらさら。
もっと煮詰めるべきか?
でも、ペクチンを入れてから煮るのは20分以内がルールです。
(それ以上煮ると、ペクチン成分が壊れるそうです)
冷めたら、とろみが強くなるとも聞きますので、今回はこれで終了!
火を止め、別に煮沸消毒しておいたジャム瓶に詰めました。
完成!甘夏マーマレード2021。第1弾
完成したのがこちら。
大びん3本と中びん2本半。
結構量が多いです。
身がジューシーだったので、水分が多めだったのかも。
そして肝心の、冷めた後のとろみ具合チェック!
ジャムを傾けてみた感じ、前よりましかなあ??? というくらいの微妙な感じです……。
ペクチン液がしっかりできたのを見た時には、勝利を確証したのですが。ううう。
というわけで、今後の改善点。
1)身と皮を砂糖で煮込むのをもう10分くらいやって、本体の水分を飛ばしたらよかったかもしれません。
2)ペクチン液も出来上がりが200ccではなく、もうちょい少量の水で作ったらよかったかも。
水が少なすぎると焦げそうな気がして、途中で水を足したのが失敗だったか。
以上2点は次回改善したい。
マーマレードづくりの道は険しいなー。でも楽しい……。
ペクチン液を別に作る方法は、とても良い気がするので、これをベースに改善していきたい。
また、今回のが残り少なくなってきたら第2弾を作ります。
理想のとろみ具合を目指す2021!
【追記】
一晩冷蔵庫に寝かしたら、実はいい感じのとろみがついていました!
過去のマーマレードづくりはこんな感じです。