「名古屋ウィメンズマラソン」の斬新な試み。一般の部でオンラインマラソン開催

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こんにちは、つたちこです。
先日も書きましたが、東京マラソンの一般ランナーの中止を皮切りに、全国のマラソン大会がばたばたと中止決定しています。

https://tsutachi.co/blog/2020/02/marathon-discontinuation/

ランナーにとって「中止でも返金なし」があたりまえ

多くの大会の対応は以下が多いです。

  • 返金なし
  • 参加賞は自宅に送付
  • 大きい大会だと次回優先エントリー権(抽選でしか走れない人気大会など)

「返金なし」について。
いろんな外部の人が「返金すべき」とか言っていますが、もともとマラソン大会にエントリーするときの規約には「理由を問わず、中止でも返金なし」と書かれていることがほとんどです。
これは、当日以前に準備することがたくさんあるから。
やらなくてもお金がかかっているのです。

だから、twitterなどを見ていても、ランナーから「返金しろ」の声はあまり見えません。
運営側が準備してくれているのは知ってるし、「なにかあっても返金なし」とわかった上でエントリーしているのです。
理由が台風だろうがウイルスだろうが、中止は中止なので。
(もちろん返ってきたら嬉しいけど)

やったこともない政治家とか、適当に文句つけたいだけなのでは……という目で見てしまう。
参加してる当事者が、いいっていってるんじゃ。

名古屋ウィメンズマラソンの対応が斬新だった

そんななか、名古屋ウィメンズマラソンの一般の部も中止になりました。
※オリンピック日本代表選手選考会を兼ねているエリートランナーの部は開催されます。

名古屋ウィメンズマラソンは、世界最大の女子マラソン大会でギネス世界記録に認定されてます。
今回も一般女性ランナーが、2万2千人の定員でエントリーしています。

キャプチャ:名古屋ウィメンズマラソン 公式サイトより
画面は名古屋ウィメンズマラソン 2020より

 

名古屋ウィメンズマラソンを完走すると、タキシードを着たイケメンがティファニーの大会オリジナルペンダント(完走メダル)を手渡してくれる、という他にはないイベント性の高いマラソン大会です。
他のレースにはないレアな特典だけに非常に人気のあって、「一度は出たい」という女性ランナーも多いようです。

私は出てことはありません。

で、その2万2千人が、中止で走れなくなったわけですが……。

 

今回の、名古屋ウィメンズマラソンの運営の対応はこちら。

今回、名古屋に集まってご参加いただくことのできないランナーの皆さまと少しでもその感動を体験いただくべく、「オンライン ウィメンズマラソン」を実施いたします。「オンライン ウィメンズマラソン」は、世界中どこの場所からも参加できます。42.195kmを完走したランナーには2020年大会オリジナルペンダントほか完走賞とオンライン版完走証を送付いたします。

引用:名古屋ウィメンズマラソン2020に参加予定のランナーの皆さまへ | 名古屋ウィメンズマラソン 2020

サイト上に『「エリートの部」のみを開催』と書いてあるものの、「一般の部は中止」とはどこにも書いてない

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地元でそれぞれ走って、専用アプリを使ってGPS記録を取れ、と!
これが「名古屋ウィメンズマラソンの一般の部開催だ」と!

そして42.195km完走したら、当日完走者が渡されるはずだった大会オリジナルペンダント(ティファニー)とオリジナル完走証がもらえるそうです。

 

オンラインマラソン。
え、これは斬新な対応!

 

これを見たときはとてもビックリしました。
なるほどそう来たか! って感じ。

 

返金はなし。
参加賞は送る。
オンラインマラソンでゴール(42.195km記録)したら完走記念ペンダントと完走証も送る。

でも次回大会の優先エントリー権(出走権)はありません。
来年出たい場合には、他の人と同様、抽選を経て参加費を払っての参加になります。

なぜなら「オンラインマラソン」が開催されるから! ということなのでしょう。

※同日に開催される「名古屋シティマラソン」(ハーフで男女参加可能)も同じオンラインマラソンの措置が取られました。

懸念は、そのアプリすぐに用意できるの?トラブルない?

一方気になる点もあります。

そのオンラインマラソンの専用アプリって、既存のGPS計測アプリをカスタマイズして、オリジナルで作るんだろうか?
当然ですが、エントリーした人しか使えないアプリです。
ユーザーを判別する機能も必要ですよね。

こんな短期間にちゃんと用意できるのか?
万一バグとかがあって、せっかく走ったのに計測されなかった、とかあったら暴動起きそうじゃない?

もちろん事前にちゃんと話し合った結果、「用意できる」と判断しての発表だとは思います。
でも、こんなわずかな時間で安定したアプリが用意できるのか?

すごく面白い! と思う一方、色々心配。

※あと、ずるしたいなら自転車やバイク・車でのろのろ走るって手もあるよなあ、とか。
どの程度の精度なんだろう?

不満・不服も当然ある

その仕組み、面白い! と個人的には思う。
悪天候などで中止になったマラソン大会があると、参加予定だった人たちが「俺たちの〇〇マラソン」みたいに名付けて当日走るのも見かけます。
それを公式がやっちゃうとか!

 

一方、実際にエントリーしていた人たちからは、かなり不満や不服も出ているみたいです。

  • 一人で42kmは走り切れない
  • 補給食や給水を自分で用意しないといけない
  • 応援の声がない
  • あのにぎやかな雰囲気でゴールしたかった
  • イケメンからペンダントをもらうのがよかった
  • 出られないなら次回の出走権が欲しかった

などなど。
(公式のFacebookページのコメント欄がすごいことに……)

 

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全部じゃないけど、わかる。
特に、自力で42.195kmを走り切るのが大変、という点。

恥ずかしながら、私はレース以外の自分の練習で42kmを走ったことはありません。
長く走ればいいってものじゃないと本で読んでいるのもありますが、最大で25kmくらいかな……。

他の項目にもリンクしますが、やっぱりあのレース本番の雰囲気は、練習とは全然違います。
始まる前の高揚感。
まわりで頑張って走るみんなのパワーに「私も頑張ろう!」と思う。
そして、沿道の応援の声にとても励まされます。あれは本当にものすごーくパワーになります。

なので
「一人ではできない!」という声も、とてもわかる。
(イケメンはどうでもいいかなあ……)

出走権は、その「大会のテンション・雰囲気」が欲しかった人たちにとって、次回大会を抽選なしで手に入れられるってこと。
確実に出られる保証が欲しい気持ちもわかる。

東京マラソンも、優先権をつけていましたね。
(つまり2020年のエントリー外の人が来年の東京マラソンに出るのは至難の業だ)

 

もし私がこのレースにエントリーしていて、「オンラインマラソンやってね!」と言われたら、どうするかな……。

記録は絶対に狙えないので、おもいっきりファンランにする。
糸島半島一周コースとかを企画して、道中でいろんなおいしいものを食べながら走るとかにしちゃうかも。
コンビニや、糸島のおいしいお店の買い食いとか。
時間制限いっぱいつかって、だらだら楽しく走るかな(まあゆっくりでも42km走るのは自分的に非常に大変なので、そんな楽しむ余裕なさそうですが)。

そしてゴールは温泉にします!笑

とにかくウイルス感染拡大の終息を望みます…

マラソン大会への参加者は、いろんなタイプの人がいます。

フルマラソンに初めて出る人。果たして42km走れるかどうか不安しかない、みたいな。

私のように「レースだからいつも以上に頑張れる」「自己記録を更新したい」みたいなレベルの人も多いです。

一方で「次の大会参加への布石」の人もいます。
早いランナーだけが参加できる大会の中には「過去3年以内に出た大会の公式記録で〇時間以内にゴール」みたいな条件つきのところもあるのです。
そっちが大本命で、今回中止になった大会は参加要件を満たすために必要だった、なんて人もいます。

レベルが低いなら出なくてもいいでしょ、という話ではなくて、同じ市民ランナー、それぞれが自分の目的・目標のために頑張ってきたのにその場を奪われたのが残念なのです。

 

中止自体は、主催者側に非はありません。
(対応策の色々はありますが……)
みんな新型コロナのせいだ。

一日も早く、新型コロナウイルス感染拡大が収まることを祈るばかり。
いつまで大会中止が続くのか、考えると恐ろしいです。

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この記事を書いた人

つたちこ

フリーランスのwebディレクター。基本方針は、健康的においしい食べ物とお酒を楽しむこと。できるだけご機嫌で生きていきたい。
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