「熊本城マラソン2018」暑くて坂が多くて大変!熊本城は難攻不落でありました

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こんにちは、つたちこです。
2018年2月18日、熊本城マラソンに出場してきました。

熊本市街に行くのは初めてです。
どでかいアーケードの賑わいと、路面電車のちょっとレトロな感じが並列なところが面白い街ですね。

前日受付と、初めての「EXPO」

熊本城マラソンは事前受付方式。
金曜と土曜、の2日間が受付です。

なので、レース前日の夕方に熊本に着くように新幹線で向かいました。
事前受付&EXPO開催レベルのレースは初参加なのです。わくわくします。

来たよ! 熊本!

 

受付会場は辛島公園というところ。
路面電車で熊本駅から1本でした。

既に大勢の人がいてにぎわってます。
私まで盛り上がってきた……。

熊本城マラソン2018
事前受付会場入り口。ボランティアのみなさんが、たくさんいて案内してくれます

 

事前にウェブ上で手続きをしておいたので、受付でQRコードと身分証明書を見せるとスムーズにゼッケンをもらえました。
すごい。便利。

 

そのあと、となりの花畑公園でEXPOを開催しているのに向かいます。

記念品のTシャツはこちらで受け取り。
そのあと、協賛企業のブースがたくさんあったので、少し見て回りました。
あんまりはしゃぐと疲れちゃうので、控えめに。

でも1か所だけ、フォトブースで「目標記録宣言写真」をとってもらっちゃいました。

熊本城マラソン2018
目標タイムとわたし。めっちゃはしゃいでおる。

 

朝からレース開始までに、すでに痛恨のミス発生

18日、6時に起きて、部屋で朝ごはん。
前日に、ホテルの朝食ブッフェをおねがいしようとしたら、「おそらくすごく混雑してますので、あらかじめご了承くださいね」とフロントの人に言われ、「部屋でコンビニごはん」に変更しました。
たしかにホテルは、マラソンに出ると思われる人がいっぱいいました。

おにぎりを3個とヨーグルト、もう一つサンドウィッチを食べようかと思いましたが、おなかが苦しくて無理でした。
ちょっと量が少ないかなーと思いつつ、無理して食べて気持ち悪くなっても本末転倒なので、途中の補給食を大目に取ろう、と諦めました。

時間の余裕を持っていたはずなのに、結局出がけにはバタバタとしてしまって、8時ごろにホテルを出発。
この「バタバタ」がよくなかった……。

 

外に出ると、寒かったです。気温は1℃くらい?
晴れているのは幸いでしたが、ホテルから会場までの1kmほどは、吐く息が白かったです。

途中まで歩いていて、なんだか忘れ物をした気がする……と荷物を見返します。
ゼッケンも、シューズのIDチップもある。補給食も持ってる。
なんだろう……この不安な感じ。

 

あ!! レースペースチャートを忘れた!!!!

と気づいた時には、もうホテルから出てしばらく経ってしまってました。
戻れなくはないけど、結構時間もぎりぎり。
諦めてそのまま行くことにしました。

せっかく手書きで準備したのに……!!
痛恨のミスです。

とりあえず、スマホでミズノのペースチャート表を見直し、1kmあたり6分24秒ペースなら4時間半ペース、というのを再確認。
実際には補給時に歩いたりするから、もう少し早くないとダメですが……。

ミズノ レースペースチャートを参考にしました。

http://www.mizuno.jp/running/runseries/chart/

しょっぱなからがっくり来つつ、荷物を預けます。
今日は天気が良くて気温も13度くらいまで上がるという話だったので、服装にぎりぎりまで悩みましたが、結局長そでシャツに長そでウインドブレーカーを重ね着して、この時期いつも走る恰好にしました。
下は、短パンにスパッツ。

参加者数1万3000人とのことで、さすが、すごい人です。

熊本城マラソン2018
人がぎっしり。左側には荷物を預けたトラックがずらり。

 

道が曲がっているので、Dエリアにいたわたしは、スタート地点までの距離もわかりません。
セレモニーが始まり、大会アンバサダーの石川さゆり(!)の声が聞こえてきて、妙に盛り上がりました。

まずは熊日30kmロードレースがスタート。

そして割とすぐにフルマラソンもスタートの号砲が鳴りました。
後ろのほうの私たちは、ゆっくり進みます。

道幅が広いせいか、思ったよりも早く前に進み、あっという間にスタート地点へ。
あ! 石川さゆりだー!
と思う間もなくスタートしました。笑

熊本城マラソン2018
スタート地点。さゆりー!うつくしい!

レース振り返り

寒い寒いと思っていましたが、日なたに出ると温かい日差しが降り注いでます。

「あ、これは長そで1枚で十分だったかもしれない」

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と、これまたスタート直後に、ちょっといきなり後悔。

今更仕方ない。
ゼッケンもジャケットにつけてしまっていたので脱ぎにくいし、首元から冷たい空気を入れれば何とかなるはず。

と思い直して、走りだします。

 

今までだと、5kmくらいまでは混雑で団子状態で、なかなか自分のペースで走れることはなかったのですが、今回は大通りで道幅広いせいか、最初からスムーズ。
でもここで勢いよく走りだしちゃうとあとから疲れが出るので、最初はウォーミングアップのつもりで、6分40秒くらいで走り出しました。

3kmくらいまでそれで走ってましたが、徐々に体があったまって汗もかいてきました。

4時間半を切るには6分24秒以上のペースで走らないといけない。
なので、少しペースをあげ、6分10秒くらいをキープして走り出しました。

 

しかし、熊本城マラソン、マジでアップダウンが多いです。
事前に噂を聞いていました。
でも、高低差表をみるかぎり、そこまでではない感じがしていたんですが、予想より激しかった。

多いのが、橋。
鉄道の上や道路の上を渡る大型の橋ですね。
あとアンダーパス、というのでしょうか、地面の下をくぐるトンネルのような。
「またか!」といいたくなるくらい、何度もありました。

ここで効果があったな、と思うのは普段の坂道練習でした。
あの坂に比べれば大丈夫、というような気持ちになれた気がします。
平地しか走ってなかったら、気持ちがくじけそう。

 

さて、そんなわけで、アップダウンにもくじけず6分前後で走っていたんですが、30kmを超えるあたりで、がくん、と疲れが出ました。

いわゆる30kmの壁というやつでしょうか。
きつかった。
そのときにまた、長い坂を上っていたのですが、「またかよー」と泣きたくなるような気持ちでした。

 

くじけそうになった時には、いつもたいてい音楽に助けられます。
今回の「つらい時に一番響いた曲」は、YUKIの「さよならバイスタンダー」でした。

テンポがよくて、練習の時も走りながら聞いていたのですが、例のごとく、レース中に聞くと全然違う効果が表れるんですよね。
歌詞が脳内にすごく響くような感じで、すごく感動します。

「こわくて投げ出したくても 僕は 僕に誓うよ」とか
「この道行きの最後が 天国か そこらじゃあないとしても」とか
ほかほかもろもろ、メロディーと一緒にあいまって、泣けてきました。
そもそも「さよならバイスタンダー(傍観者)」というタイトルもね。
勝手な解釈ですが、走っている時の私は傍観者じゃなくて真っ最中の人だから、「歩いていく」ひとだから(一応走ってるけど)、よけいシンクロしやすいのかもしれません。

ともかく、この曲のおかげで、テンションがものすごく盛り上がり、「すっごい疲れてツライ、だけどまだがんばる!」という気持ちに持っていけました。
いつも思いますが、音楽の、そして言葉の力はすごい。

 

30kmを超え、補給食のShots(カフェイン入り)を5kmおきに2回のみました。
めちゃくちゃ甘いので、水なしでは飲めないのですが、ほんとによく効きます。
ドーピングか? と思うくらい、気力が戻ってくるのです。
Shots効果すごい。

このおかげもあって、多少の揺れがありつつ、6分10秒程度のペースをずっとキープ。

 

35kmすぎたくらいからは、いつもの仮想敵(ライバル)を作ろうか、と思っていたのですが、今回の場合は仮想敵ではなく、「私の理想のペースランナー」を見つけました

ちょうど私の20mくらい先を走っている女性がいたのですが、補給をとったりして列が乱れたあとも、必ず見つけられて、私の先を走っているのです。
何度見失っても、また少し前を走っている彼女に気が付いて、「ほぼ同じペースだ」「補給の取り方もたぶん似てる」「彼女について行って、できれば抜けたらうれしい」と思うようになりました。

 

そこからは、ずっと彼女を追いかける気持ちで走ってました。
ずっとペースが変わらなくて、すごい人でした。
少し近づけたりしたこともあったのですが、気が付くと20mくらい前にいる感じ。

抜けないのが悔しい、というより「あの人についていけば大丈夫」というという気持ちでした。

ところが彼女は余力を残してたのですね……。
41kmすぎたくらいから、ペースがあがりました。
すごい。
でも残り1kmちょい。
私もついてく!! と踏ん張りましたが、ついていけませんでした。

でもあの人のおかげで、ずっと一定で走れた気がします。
ありがとう、グレーの短パンの人。

その「理想ペースの彼女」のおかげで、あと1kmほどになっていました。
もう熊本城が見えています。
目標の4時間半も、このペースが続けば達成できそうな気がする!
あとちょっと!

 

どんどんお城が近づいてきましたが、そこからが最後の地獄でした

お城の二の丸広場がゴールなのですが、熊本城は山の上に建っているのです。
つまり、ゴールは坂の上。

しかも、お城なので、攻め込まれにくくなっているのでしょう。
何度も角を曲がるのですが、そのたびに上り坂で、坂の角度も変わるので「まだ登るの!?」「また坂!?」「いつになったらゴールなんだ!?」と何度も思う羽目になって、心が折れそうでした。

川沿いなどのまっすぐなコースと違って、ゴール地点が見えないのがツライ。

 

まわりは疲れて歩いている人ばかり。
でもここで歩いたらサブ4.5は達成できないよ!! と悔しくてがんばる。

ここを曲がったらゴールだよ! と応援の人に声をかけてもらい角をまがったら、またしても結構きつい坂が待っていた時の、あの絶望感よ。
「ほんとにこれが最後だろうなああああ」と荒い息で呟きながら、必死で駆け上りました。

そうしたら、ほんとに最後でした。
ようやくゴール。

ゴールした時の息切れが半端なかった。
でも、めちゃくちゃうれしかった。
最後まで走り切ったよー!! やったー!

 

熊本城マラソン2018
完走メダルは熊本城シルエット!

 

完走メダルをかけてもらってから、完走証をその場で発行してくれるのですが、それを見たときのうれしさは言葉にできなかったです。

4時間27分39秒!!!(ネットタイムですが!)
やったああああ。

目標達成できた!
ずっとたどり着けなかった、4時間半を切れたよ!!

嬉しくて疲れてへたり込みたかったのですが、一度座ったら2度と立てない気がして、ひたすらうろうろと歩き回っていました。
ゴール後にもらった、お味噌汁のサービスが、あったかくてしょっぱくて、めちゃくちゃおいしかったです。

熊本城マラソン2018
ランナーズアップデート。後半もタイムがあまり落ちてないのがうれしい。

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熊本城マラソン2018
アプリの記録。後半のスピードが少しだけあがってる。がんばった! 高低差は最後が鬼仕様。

 

しばらく歩いてから、そろそろストレッチをしようと立ち止まった途端、両足のふくらはぎと脛が「びき」って音立てた感じで激痛が走りました。
そのまま動けず。
足の前も後ろも、曲げても伸ばしても痛い。
どうにもならなくて、立ちすくしたまま耐えるしかできない。

この日、一番つらかったかも。笑

気温が温かかったのが幸いでした。
10分くらいはまったく身動きできなかったのですが、あまり寒くなかったので、なでたりこすったりでなだめているうちに、徐々に歩けるようになりました。
よかった……。

熊本城マラソンのここがすごい!

すごいことその1:地元の人の応援がすごい

とにかく応援がすごかったです。
今まで出たレースは、だいたい途中で全然応援がいないエリアがあったんですが、熊本城マラソンは地元の人の応援が途切れないのです。

大通りでは、大勢の人が応援してくれていて、住宅街では自分ちの庭や玄関前に椅子を出して応援してくれて、手作りの幟や旗がたくさん飾ってあって、田んぼの中の道でも声を出してくれてる人がいて。
こんなに応援されたレースは初めてです。

嬉しくてうれしくて、なんどもハイタッチや手を振ってしまった。
「元気をもらいました」ってよく聞きますが、マジで応援で元気出ました。
これってすごいなー、と思います。

子供もですが、おじいちゃんおばあちゃんがニコニコ応援してくれてると、嬉しくて泣きそうになる。
わー! ありがとー! って手を振ると、向こうも手を振り返してくれたり。
マジでうれしいし、テンションが上がって頑張れます。

個人で補給コーナーを作ってる人も大勢いました。
本当に街をあげて熊本城マラソンを盛り上げてくれてるんだな。

熊本城マラソン2018
途中にあったかかしの応援団。わざわざ作ったの!?すごい!

 

すごいことその2:補給食がすごい

給水の回数も多くて助かりました。
暑かったので、熱中症や水分不足が怖かったのですが、毎回たっぷり飲むことができました。

あと、補給食。
バナナはよくありますが、そのほか、熊本産のいちごやトマト、おにぎり一個とか、たっぷりでした。
特に苺は、甘酸っぱくてジューシーで、最高においしかった。たくさんもらってしまった。

大きなおにぎりは、しばらく持って走りながらちびちび食べました。
おいしかった。笑
最後のほうに出た「太平燕」という熊本名物のラーメンみたいなのは、甘いものが多い補給食の中で、しょっぱさがとてもうれしい。おいしかったです。

 

逆に、個人的にうれしくなかったのは、パン。
大きいままなので食べ切れず(パサついて水が欲しい感じになるので)、申し訳ないけど途中ゴミ箱に……。すみません。
もうちょい小さく切ってもらえると嬉しかった。(切るのに手間がかかるので難しいのかな)
あと、棒ドーナッツ? も、脂っこそうでちょっと避けてしまいました。

 

補給がたっぷりあったので、今回、自前のいつものスポーツようかんは1本しか食べませんでした。

すごいことその3:コースのアップダウンがすごい

熊本城マラソン2018
コース沿いにあった、竹に括り付けたこいのぼりとか旗とかがとてもきれいでした。

先ほども書きましたが、とにかくアップダウンが激しいコースでした。
途中に何度も橋や地下トンネルがあります。
往路と復路で2度通る場所もありました。

何よりも激しいのは、ゴール手前。
ゴール間際の一番疲れている時に、一番きつい坂を持ってくるって、なんなのこのコース設計。

お城に向かっていくところですが、「さすが熊本城、難攻不落の城だな……」と実感しました。
お城にたどり着くまでにこんなに何度も曲がって坂を上ったら、お城に着くころには敵はへとへとですよ。

私は熊本城に行くのは初めてだったので、全然このあたりのコースをわかっていませんでした。
ゴールに向け「ラストスパート」「もうすぐサブ4.5」と思ってがんばって走ってたので、「いつ終わるんだ、この坂!?」とヘロヘロになりつつもなんとか歩かずに走り切りました。
火事場のばか力って、こういうことでしょうか。
逆にこの連続する登り坂のことを事前に知っていたら、「まだ続くから」ともっとセーブしてしまったかもしれません。

 

それから、コース途中の住宅街で、まだ崩れたままのおうちがありました。
見た途端に衝撃を受けたのですが、すぐ隣に大勢の人が立って応援してくれていたのが、なんだか胸が痛かったです。
いまも熊本地震の被害は終わっていないし、その被害のすぐそばに日常があるんだな、と実感しました。

そして、最後のお城の中のコースでも、石垣が崩れているところのすぐそばを通りました。
ここでもドキッとしました。

1年半以上たっても、まだまだ震災の傷が生々しい。
でも、みんな私たちを応援してくれているのが、本当にありがたかったです。
熊本の人は、すごい。

走り終わった後も、崩れた石垣をいくつも見ました。

まとめ

走り終わったら、顔が乾いた汗の塩でザラザラでした。
それくらい汗だくで、暑いレースでした。
厚着しすぎました。半そででも十分だったくらいですね。

 

一定のスピードをキープして走りきれた、という、自分の今まで出た中では一番良い感じで走れて、結果も出せたので、うれしかった!
まあそれでも、体がきついのには変わりないのですが。
どうやったら最後まできつくなく走れるのか、それとも早い人だろうと何だろうと、きついものはキツイままなのか、知りたいところです。

当日レース後~翌日は、体が全身炎症みたいな感じになりました。
(足から腕から、背中、胸などの筋肉痛と、内臓もボロボロです……)
まあ、いつもといえばいつもなんですが。
階段の下りと、椅子に座ったり立ったりするのが、めっちゃきついです。

 

あ、そうだ。
反省点は、「前日に足の爪を切ったらいかん」ということです。
左足の薬指が途中から痛かったのですが、終わった後に見たら見事に黒爪(爪下血腫)になってました。
伸びてるのが気になって切ってしまったんですが、保護が弱まったのではなかろうか。

 

持ち物とかは、別にまとめたいと思います!

2月21日追記:持ち物&服装をまとめました。

https://tsutachi.co/blog/2018/02/kumamotojo-marathon2018-4/

 

さいごに。
熊本のみなさん、まじでありがとうございました!
あの応援はほんとにすごかったです。
そして熊本城を駆け上ることで、熊本の強さを知ったような気になっています。
熊本はすごい!

今回は疲労困憊であまり観光できなかったのが残念。
思ったより全然近く感じたので、改めて、ゆっくり熊本を回りに行きます。

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この記事を書いた人

つたちこ

フリーランスのwebディレクター。基本方針は、健康的においしい食べ物とお酒を楽しむこと。できるだけご機嫌で生きていきたい。
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