こんにちは、つたちこです。
5月に福岡に移住してから約2か月たちました。はやい。
なんだかあっという間に、真夏になってしまいました。
これまでも何度か「糸島の野菜が、おいしくて安くてやばい」という話をしています。
先日、福岡市天神で、在来種野菜(輸入などでなく、その土地でもともと育てていた野菜)に関するイベントで話を聞く機会がありました。
話の中に「野菜の種を取る」のが難しい(らしい)という話題がありました。
在来種に限った話ではないのですが、通常、農家の人にとって「種は買うもの」なんだそうです。
素人考えだと「自分で育てた収穫物から次の種を取って次の作物を育てればいいのでは」と思ってしまうのですが、難しいのだそうです。(理由はそこでは語られなかったのですが……)
イベントに参加していた農家さんは、「種を取って次の収穫物を育てること」がようやく継続できるようになってきた、というようなお話でした。
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朝顔を咲かせて種を取って来年また植える、みたいな話とは何が違うんだろう……。
やっぱり売り物として育てるのとは、わけが違うんでしょうか。
さてその話の説明中、大人の腕一本分くらいあるような巨大なズッキーニが置いてありました。
皮はがちがちに硬くなって、ひびが入っています。
通常、私たちが食べてる長さ15~20cm程度のズッキーニは、花から実になった直後くらいなんだそうで、できたてほやほやの赤ちゃんみたいなやわらかいのを食べているのだそう。
そのまま放置すると、そこに置いてあったような巨大なズッキーニになって、さらに放置してようやく種が取れるレベルになるそうです。
そこで、なんだかはっとしました。
糸島に来て毎日感じる「野菜が安い、そしておいしい」理由が、今更ですがやっとわかった気がしました。
東京で食べていた野菜は、どれもサイズも形もほぼ均一。良くも悪くも、いつでも一定のクオリティ。
かなり『できたてほやほや』状態で収穫して、運搬し販売していると思われます。
対して糸島の産直市場で売っているものは、たいてい形は不ぞろい。
大きすぎたり小さすぎたり、ひび割れたり、曲がっていたりするものがほとんどです。
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東京(都会)に出荷したあとに残った、出荷できないいびつな野菜たち。
その代わり、しっかり熟してから売っているから、味が抜群なのだと思う。
なんて単純なんだ。
全然、気が回っていませんでした。
東京でも、飲食店などで最近見かけるようになっていた「糸島産野菜」。
移住前に見かけると、自分事のようにちょっと誇らしかったりしたものです。
あれも、東京に輸送しているということは、おそらく「できたてほやほや」で送っている……?
もしかしたら、「できたてほやほや」糸島野菜でも、十分おいしいのかもしれないです。
でも、やっぱりこちらで買って食べたときの、あの感動。
本当に、なんというか、全然違うのです。
おいしいのです。
うまく表現できないのですが。
育ちすぎた巨大野菜は種が大きくなっていたりするのですが、それを一緒に食べても全然おいしいのです。
「地産地消」って、単純に地元を応援する意図だけでなく、むしろそういう食べ物を食べられる特権なのか、と今更のように感心しています。
袋に生産者さんの名前が大きく書いてあるのも、なんだかほほえましいし、作った人と地味につながるようでうれしい。
約2か月で、すっかり野菜ばかり食べる生活になりました。
次は、自分が調理をもっといろいろ工夫できるようにならねばなあ。