【ジョギングコーチの教え】マラソン超初心者は「完走」ではなく「フィニッシャー」を目指せ!

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4年前、初めてフルマラソンにエントリーしてしまい、どうしたらよいかわからなくて、不安すぎて、短期間ですが直接個人指導をお願いしたマラソンのコーチ。
最初に会ったときにいろんな話をして、私のその時点でのレベルを見てもらい、言われた言葉がこれです。

「『完走』しようと思わなくていいよ。『フィニッシャー』になろう」

言われた私は「???」です。
『完走』=『フィニッシャー』じゃないの?

『完走』と『フィニッシャー』の違い

コーチいわく、
『完走』は文字で見ると『完全に走る』。
つまり、最初から最後まで一度も歩かずに、42.195kmを走りきること

当時の私の走力で、これを目指すのは正直厳しい。
(コーチを受けはじめたのは、レースの約2か月前で、走力を上げる時間も足りない)

一方『フィニッシャー』は『終わらせた人』のこと。
つまり、どういう形であっても(歩いてでも)ゴールにたどり着いた人のこと。

言葉遊びみたいなところもありますが、なるほどね、とわかりやすかったのです。

無理やり頑張る?それとも、全部走れなかったとしてもゴールしたい?との問いに、当時の私は「ぜひフィニッシャーになりたい!」と、作戦の伝授をお願いしました。

『フィニッシャー』を目指すための作戦は「計画的に歩く」

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コーチいわく、
当時の私では、フルマラソンを走りきる「走る筋肉」が足りなくて最後まで持たない。
そこで授けられた作戦は「計画的に歩く」作戦。
「走る筋肉」と「歩く筋肉」の、2種類の筋肉を使ってゴールを目指す、という作戦でした。

今でも実感しますが、マラソンは本当に戦略的なスポーツだと思います。
闇雲に走ればいいのではなく、どのくらいのスピードで走り、いつ給食・給水して、どういうタイムを目指すか。
きちんと計画を立てて、計画通り走ることの積み重ねがとても大事です。

初心者も同様で、「走れるだけ走っていって、走れなくなったら歩く」のは計画ではありません。
「走れなくなった」時点では、すでに消耗が激しく、まともに歩くこともできなくなってしまう、とのことでした。

なので「『5km走ったら、1km歩く』×7回のルールで進もう!」との作戦を授けられました。
「歩く」といっても、散歩するようにのんびり歩くわけではありません。
競歩、とまではいきませんが、きびきびと歩きます。

当時1km7分半くらいで走っていたと思うので、歩くのも走るのも、実はそんなに大きくスピードが変わらないのです。
であれば、計画的に歩くことで、体力温存しつつ、ゴールを目指しても問題ありません。

ちなみに、初めて参加したレースは「しまだ大井川マラソン」。
制限時間は7時間と長く、しかも途中の関門はありません。
関門がないからこそ、できた作戦かもしれません。

関門があるレースの場合には、歩くスピードもきちんと測って、関門が抜けられるように計画することも必要ですね。

かくして初めてのマラソン大会は無事『フィニッシャー』に!

スタート時の緊張の人並み。
スタート時の緊張の人並み。
もちろん「計画的に歩く」作戦だからといって、その後の2か月練習しなかったわけではなく、あまりに少ない走力を上げるために、当時なりに必死にがんばりました。

そして、ものすごい不安とともに本番のレースがやってきました。
周りの足音に焦る気持ちを抑えて、ゆっくりのんびりスタートしました。

計画通り、5km歩いて1km歩く作戦を、同じく初フルマラソンだったオットさんと二人で実行します。
最初の歩くタイミングは5km地点。
まだまだ始まったばかりのタイミングです。
(島田では、ようやく川沿いの土手にたどり着いた、くらいな感じ)

計画通り歩き始めると、周りのランナーにはどんどん抜かされますし、応援してくれてる人やボランティアの給水の人に「もう歩いちゃうの?」と声をかけられたこともありました…。
結構これがつらい。
そして正しくほぼ最後尾のランナー(ウォーカーか)になりました。
この時点では、全然元気なのです。走れるんです。
なので、正直かなり焦る気持ちもありましたが、計画を第一に、1km歩きました。

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そしてまた5km走って1km歩いて…と続けていくうちに、20km過ぎくらいになると、徐々に「走れなくなっちゃった」人たちが出てきます。
気が付けば、私たちは最後尾ではなくなっていて、マイペースで足を進められていたのでした。

とはいえ、35km過ぎくらいからは、もう1歩も歩きたくない!という状況になったりして、最後までは計画通りにはいきませんでしたが、励ましあいつつ、何とか制限時間内にゴール!!

タイムは6時間30分ほど。
二人そろって、無事『フィニッシャー』になれたのでした。

余談ですが、最後の最後で、私が一歩先にゴールして1秒ほど早かったので、いまだにオットさんからそのことをたまに言われます…。さーせん笑。

市民マラソンの参加の仕方は自由だ!

しまだ大井川マラソンは、前述したように、制限時間7時間、関門なし、川沿いで激しいアップダウンもほぼなし、という初心者には特にありがたい大会でした。
フルマラソンに初挑戦するには、ちょうどよかったのかもしれません。

7時間で42kmっていうと、時速6km。
平均すると、1kmを10分弱で移動できれば制限時間いっぱいでゴールすることができる、と考えると、なんだか実現できそうな気がしませんか。

のろのろなりに、フルマラソンをゴールした時の「やりとげた感」は、やっぱり半端なく大きな自信になります。
こんな形の参加もありですよ。

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この記事を書いた人

つたちこ

フリーランスのwebディレクター。基本方針は、健康的においしい食べ物とお酒を楽しむこと。できるだけご機嫌で生きていきたい。
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