こんにちは、つたちこです。
MIU404、第9話。何度見てもいいですね。
何度も見てるんかい! というツッコミまちです。見てます。見てるし、いろいろ考えちゃう。
以下、今回もネタバレありです。
こんな感想も書きました。
https://tsutachi.co/blog/2020/08/miu404-9/
さすがに2回目以降は、初回のようながちがちの緊張感はないんですが、見るほどに、構成(脚本)と演出の切れの良さにほれぼれします。
4話の「ミリオンダラーガール」の時も、構成、演出がほんとに素晴らしいと思ったのですが、9話はジェットコースターのような感じでした。
私は以前「天狼院書店」のライティングゼミに参加していました。
そこで教わったのは、単なる文章の書き方ではなく、時間を消費してもいいと思える「コンテンツ」としての読み物を、どうやったら面白くできるか、という点です。
その時の教えの一つに「緩急をつける」話がありました。
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それでいうと、この9話は、
最初の伊吹の落ち込みで、まずテンションを下げて、
はむちゃんの事情聴取やRECの人探し、ナリ君の焦燥感で緊張感をじわじわ高めて
暴力団へのガサ入れ準備で盛り上がりつつ、陣馬さんの顔芸で一瞬笑いを取り、ちょっとだけ緊張をほぐしてから
ガサ入れ! はむちゃん誘拐! と一気に急上昇し、
井戸の中の絶望、サブタイトルの「或る一人の死」が今なのか、だれが、どっちが、という最高潮の緊張まで持って行ったあと、
見つかって、保護されて、生きてて、ほっとする。
エトリも逮捕される。
ナリ君が自分の罪を認め、九重君が逮捕。
ここで「感電」のイントロがかかり、まるで「いつものエンディング」みたいな雰囲気を醸し出し、それまでの緊張を全部解除させて。
からの。
ドローン登場! 追跡! 爆破! の怒涛の展開で、いったん下がったボルテージが再度いっきに上がって緊張感マックスになったところで、エトリ死亡!
本当の黒幕が「クズミ」だった絶望を視聴者が知ったところで
「続く!」
ですよ。
長い説明ですみません……。
とにかく、緊張とちょっとの緩和の繰り返しでどんどん坂道を駆けあがり、心を思うままに揺れ動かされてしまいました。
一番「やられた!」と思ったのは、エンディングテーマ「感電」の流れるタイミングです。
あの「ぱぱぱぱっ、ぱっぱー」という印象的なイントロ。
あれが流れるとパブロフの犬のように、物語の終わりに向かう気持ちになっていきます。
聞きなれてしまった「感電」が流れたら、ナリ君の逮捕で重いながらも前向きな空気になってしまうじゃないですか(いつもならここでスタッフロールも流れる)。
「或る一人の死」のサブタイトルも一瞬忘れて、よかった! ってなってしまうじゃないですか。
最高潮まで盛り上がった緊張が、ほっと落ち着く方向にいって「いつもの最後」だと思ったら、大間違い。
もう一度、前と同じくらいの山場を最後の最後で持ってきた。
あの最後の5分がなかったら、たぶん9話は「最終回」みたいになっちゃう。
最後のボスが「クズミ」だと知らせることで、この後2回分の踏み台になるんだなー。
いやーもう、この「やられた感」がたまりません。
そこがすき。
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その他、細かいところだと、きっと伊吹が見た「光るスマホケースだけの写真」が、クズミを見つけるきっかけになるんだろうな、とか。
あのわざとらしいぎこちない関西弁に、意味がありそうとか。
そんな風にこれまでの中でちりばめられた伏線たちが、これからラストに向けてどうかかわってくるのか、楽しみで仕方ありません。
ああ、全部録画とっておけばよかった(最初消しちゃったんですよね)。
Paraviでは全話見返しできるそうです。
これまでのMIU404メモです。
https://tsutachi.co/blog/2020/08/miu404-9/
https://tsutachi.co/blog/2020/08/miu404-8/
https://tsutachi.co/blog/2020/08/miu404-7/
https://tsutachi.co/blog/2020/07/miu404-4/