こんにちは、つたちこです。
「となりのトトロ」が何度目かの放映をしていました。夏休みですねえ。
もう何年も(十数年? もっとか?)も観ていませんでした。
テレビを点けたらやっていたので、後半を途中から見てしまいました。
久々に見たせいか、色々細かいところをすっかり忘れていました。
見始めたのは、「入院しているお母さんが週末帰ってくるのを楽しみにしている」あたりです。
うきうきと楽しそうにおばあちゃんちの野菜の収穫を手伝う、さつきとメイ。
ご存知の方も多いと思いますが、この後、お母さんの体調が悪化(風邪をひいたらしい)、一時帰宅が延期になります。
それをきっかけに事件が勃発します。
メイ、行方不明事件。
ここからのシーンで、以前見たときには思わなかった感覚がありました。
それは恐怖心。
まず、お母さんの体調悪化を電報で知ったさつきが、勤務先のお父さんに電話をかけに行くシーン。
メイがさつきを追いかけて走っていきますが、途中でさつきを見失います。
まわりには大人(というか人)が全然いなくて、細い道をきょろきょろしながら走るメイ。
ああ、怖い。
どこにいくのー。やめて、じっとしててー。
1人でうろうろと歩くメイをみていると、いろんなこわいことをぐるぐる想像してしまう。
<スポンサーリンク>
さつきのいる家を通り過ぎ、そのままどんどん突き進み、ヤギと目が合って恐怖を覚えたメイ、元の道を戻ってきます。
そしてナイスタイミングでさつきが出てきて、無事にメイがさつきと合流。
ほっとする私がおりました。
そしてその後、さつきと喧嘩し、ひとりでトウモロコシを抱えて家を出るメイ。
1人で農道をかけていきます。
わーーー、やめてーーー!!
4歳の子供が、一人で遠出(しかも道もよくわかってない)、マジでやめてーーー!!
だれか、気づいてーーー!
そして、さつきをはじめ、近所のみんなが探し始める中、どんどん日暮れが近づいてきます。
時代設定もありますが、メイやさつきが歩く農道には、街灯が一つもありません。
これは、私が糸島に来てから、走るときに恐怖している状況と同じではないか。
東京にいたときは、繁華街か住宅街しか知らないので、夜も「暗いとは言っても、ある程度は明るいもの」でした。
少なくても周りになにがあるかわかる程度の暗さ。
でも糸島に越してきて知ったことの一つです。農地の夜はめちゃくちゃ暗い。
広大な農地には電気が通ってないことがほとんど。
つまり農道は、本当に本当に真っ暗闇なのだ。
暗くて、まわりが何も見えなくなる。
あんな真っ暗な農道に、ちっちゃい子供が一人でいる、とか、考えただけで泣きそう。
もちろん、さつきが暗い中を探す風景を想像してもぞっとします。
何も見えないのに、探せるわけもないし、さつき自身もあぶない。
子どものいない私ですらこんな風に思うのだから、お子さん(特に小さい子)をお持ちのお母さんお父さんがたには、これはもう恐怖で凍り付きそうなシーンなんじゃなかろうか。
ご存知の通り、このあとさつきはトトロに助けを求め、日が暮れる前に、ネコバスでメイを無事に保護するわけですが。
(もうその辺になるとストーリーを覚えているのでひと安心……)
<スポンサーリンク>
それにしても、あの「メイが迷子になるシーン」でこんなに動揺するとは、自分でも思わなかった。
さつきがトトロに助けを求めるあたりで、自分がすごく緊張していたことに気づいて、びっくりしました。
子どもがいなくなる不安、最悪の事態の可能性、夜の暗さの恐怖。
こんなことは、前に見たときには感じなかった。
オチ(無事に見つかるしご機嫌で帰ってくる)のを知っているのにもかかわらず、この緊張具合。
前は、ただ話の展開にドキドキワクワクしていただけだったように思います。
無防備な子供の突発的な行動や、事故・事件でないことを祈って緊張してしまうのは、「大人の視点」なのかな。
幸い「トトロ」に出てくる人たちは善人ばかりで、メイに悪いことするような人はでてきません。
そういうシーンもない。
ただ、自発的に迷子になるだけ。けがもない。
最近では2歳児行方不明のニュース(無事で何よりでした)などもあったし、いろんな最悪の事態になってしまった悲しいニュースなどを見すぎているのかもしれません。
普段も、子どもが道路でうろうろしているのを見ても、「こわいなー」って思うことが多くなったように思います。
昔何度も見た映画で、こんなふうに見え方が変わるとは思いませんでした。
「お、『トトロ』やってる。知ってる映画だけど、久々に見てみるか」
くらいの軽いノリだったのに……。
予想外の自分の反応に驚きつつも、トトロ、面白かったですよ。
他にもそういう自分の変化のある映画とか、ありそうだなあ。