「3月のライオン」11巻発売!駅貼りポスターが渋くてかっこいい

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3月のライオン」11巻(羽海野チカ)が発売になりました。
私も大好きな漫画で、予約して楽しみに待っていて、ようやく手元に届いてうれしい。(これからゆっくり読む!)

手塚漫画賞も受賞している「3月のライオン」、もう内容についてはご存知の方も多いと思うけど、高校生プロ棋士が主人公の漫画です。
舞台となっている町は「三月町」「六月町」ですが、どう見ても佃・月島周辺が舞台。

 

なので、「3月のライオン」単行本が発売になると、月島で「祭り」になることが多い。

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今回も、月島駅には連作のポスターが合計11枚貼られていました。
好きな人からすれば、「聖地巡礼」の一環で、月島駅にポスター見に来て、佃(ロケ地)観光、ついでに駅前でもんじゃなど食べれば素敵な1日になりつつ地元にも恩恵がありそうです。

有楽町線改札の中、左手に並ぶポスター。
有楽町線改札の中、左手に並ぶポスター。
改札外の廊下に並ぶポスター。
改札外の廊下に並ぶポスター。

今回は渋いコンセプトとデザイン。
モノクロの本物のプロ棋士写真をメインに、単行本の写真は小さめに配置。
漫画色は薄い。(ポスター下部に半調で4人のプロ棋士キャラクター絵が入っている)

小さくて見づらいけど、各棋士の「言葉」が駒のシルエットに入っています。
重みあるなあ。

「追い詰められた場所にこそ、大きな飛躍があるのだ。」羽生善治
「追い詰められた場所にこそ、大きな飛躍があるのだ。」羽生善治

実写映画化が決まったので、リアル棋士の人のポスターなのかなー。

駅貼りポスター出稿が気になる

広告について少し気になったので、出稿料を調べてみたところ、B1サイズだと7日間で17,000円。11枚なので187,000円(月島の場合)。
参考 交通広告ナビ

「月島駅のみ」に関していうと、想像していたより、費用がかからなかった。
しかし、ほかの主要駅にも貼ってるとしたら、100万単位…。
やっぱり広告費って、すごいですね。そして影響力も大きいんだろうな。

これだけすでに人気がある漫画なので、大々的に広告が打てるってことですよね。
通常、ほかの漫画で駅貼りポスターをどーん!みたいなの、そうそう見かけないです。
(ワンピースとか進撃の巨人とか?もうすでにメジャーな漫画ならたまにあるかな)

漫画の広告を出すということ

少し話が飛びますが、最近すごく好きな漫画のひとつが「重版出来!」(松田奈緒子)。
大手出版社の週刊漫画雑誌編集部がメイン舞台で、新人編集者を中心に、ベテラン編集やほかの部署とのやり取りなどが描かれていて、漫画好きとしては、漫画の成り立ちや裏舞台が見られてすごく面白い。

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エピソードのひとつに、単行本の部数を決めるための重要な会議、「部決会議」の話があります。
作家を売るためにも部数を増やしたい編集部(部数が少ないと小さな本屋にまで行き渡らない&1店舗あたりの納品数が少ないので平置きできない=売れにくい)と、売れるかどうか力量不明の本の部数は押さえたい営業(大量に刷って売れ残ってたら赤字、最終的に雑誌自体も立ち行かなくなることを懸念)とのやりとりがエピソードででてきます。

「部決会議」のシーンをとるためにページ開いたらつい読み始めて止まらなくなる。面白いよ「重版出来!」。
「部決会議」のシーンをとるためにページ開いたらつい読み始めて止まらなくなる。面白いよ「重版出来!」。

ここでは「新人作家」「(まだ)マイナー作家」の部数の話なので、今回の「3月のライオン」とは比較にならないと思うけど、ものすごーくシビアだ。
こうやって部数って決めてんのか…と思うのと同時に、営業部がどんな風に「営業」して本を売っているのかが垣間見られます。

地味な作家、でもすごくいいものを持っていて「(手をかければ)売れる!」と踏んだ場合、お金をかけず、その良さを伝える工夫を積み重ね、足を使って、出版社から書店を経て読者に架け橋を作り上げていく。
買う立場としては、お店で見かける何気なく置いてある漫画が、いろんな人のいろんな気持ちが重なっておいてあるんだなあ、と結構感動します。(もちろん全部の出版社がこんな風にやっているわけではないだろうけど…)

 

そんな風な出版営業をしている(と思われる)中で、駅貼りポスターを仕掛ける、というのは、「3月のライオン」の場合は「広告かけた分だけ売れる!」と踏んでの大胆作戦なのか、あるいはすでにファンが大量にいて売れるのが見えているので、ファンサービスの一面もあるのかもしれないなあ。とか思ったりしました。

TVアニメ化・実写化も決まったとのことなので、きっと部数もうなぎ上り確定、営業はガッツポーズなんだろうなあ。
(でもポスターにはそのことはあまりうたっていないのが不思議)
……と、「重版出来!」の中の人に思いをはせながら、「3月のライオン」を読むことにします。笑

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この記事を書いた人

つたちこ

フリーランスのwebディレクター。基本方針は、健康的においしい食べ物とお酒を楽しむこと。できるだけご機嫌で生きていきたい。
ブログ「tsutachi.co」は毎日更新中です。