読書メモ「百年法」(山田宗樹)

こんにちは、つたちこです。久々の読書メモ。
「百年法」というSF小説を読みました。
「面白い」という声を聴いたのと、久々に小説読みたいなーと思ったのです。
結構厚めの文庫で、上下巻。
読み応えありそうで、ワクワクしました。

百年法(山田宗樹)

がっつり読める、上下巻。

 

作者の山田宗樹さんの小説は、これまで読んだことがありませんでした。
有名なのは「嫌われ松子の一生」ですかね。

本が届いて、さっそく読み始め、最初ちょっと文体に抵抗がある部分もあったのですが、すぐに慣れ。
続きが気になって、寝る前を中心に一気に読み進めました。

 

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タイトルの「百年法」は、この小説のキーになる法律のことです。
SFですが、舞台は日本。
ただし、世界大戦で原発を6回落とされて「日本共和国」となった日本。
そして不老処置「HAVI」が開発され、肉体的に不老化した人がほとんどになった世界です。

「HAVI」を受けると、受けた時点の肉体の状態で止まるそうで、病気や事故で死ぬことはあっても老化による死亡がない。
このままだと人口もどんどん増えるし(肉体は若いので、いくつになっても子供が生めるのだ)、上の世代が仕事をずっと続けられるので、年が下の人は仕事が得られない。
結果、経済的にも日本が衰退していってしまう、というような不具合を解消するために定められた法律が「百年法」。
「HAVI」を受けてから100年たったら、生きる権利をはく奪される(安楽死施設に自ら行く)、という法律です。

このHAVIと百年法をめぐって、政治や経済や、そこに生きる人々の生活や暮らし、思いなどの話が複雑に入り混じっていくのです。

最初文体に抵抗があった、と書きましたが、この設定自体も「??」という感じでとっかかりが入り込みにくかったのですが、一度はまってしまうとあっという間にのめり込んでしまった。

HAVIによって長生きが可能になった人たちは、今の超高齢化の日本ともかぶって見えるし、その世界で選択された政治方針によってその後の「日本共和国」がどんどん思わぬ方向に行ってしまうところも、なんだか今の日本の政治を想起させられました。
良かれと思ってやったことが、時間が経つにつれどんどん思惑からずれていく感じが痛々しい。
ああ、こういうことからほころんでいくんだな……とちょっと悲観したくなってしまう。

後半は、ちょっとご都合主義的なところがなくもないですが、でもきちんと伏線回収されてまとまったなあ、と思いました。
ちゃんとカタルシスが得られる感じです。

久々の長編小説、面白くて満足しました。
もう一度頭から、わかったうえで読み直してみたい。

 

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余談ですが、この小説に出てくる「牛島大統領」、どうもビジュアルイメージが「ゴールデンカムイ」の牛山になってしまいます。
牛山イメージ……→

「牛」つながりっていうのもあるんですが、がっしりして図体が大きくて迫力あるイメージだからか……。
大統領が登場するたびに、はんぺん……と頭の中でほわほわしてしまいました。

 

さらに余談ですが、長生きする人たち、というつながりで、超高齢化社会の話で言うと、以前NHKでドラマ化した「破裂」も、医療技術と政治が絡む話で、ものすごく面白かったです。

http://www.nhk.or.jp/dodra/haretsu/

このドラマでキーワードになってるのが「ピンピンポックリ」(元気なのに突然死)なんですが、しばらくマイブームでした。
私も適当な年齢で「ぴんぴんぽっくり」で死にたい、とずっと思ってます。
(あまり長生き願望はないですが、こういうのに限って長生きしそうですよね……)
再放送しないかな。また見たい。

 

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