普段の生活といえば、デジタル漬けの毎日。
パソコンに向かい、スマホを手放せずに年中見ている気がします。
アナログなものづくりがしたい…!と前々から思っていたのですが、今週その思いがさらに噴出。
急きょ前から気になっていた、木工体験を申し込みました。
Contents
木工体験教室はこちらに行きました
伺ったのは「ストリートアカデミー」の「 木の素材を知りあなたのオリジナル作品を作ろう」という講座です。
のこぎり? やすり? のみ?
どの程度体力いるの?
と謎だらけ。
一応講座案内では13時~17時となっていたので、「4時間か、結構長丁場だけどがんばろう」という気持ち。
いざ訪問
丸の内線 南阿佐ヶ谷駅から徒歩10分程度にある工房にオットと伺いました。
都内にこんな工房があるんですね。
阿佐ヶ谷に以前住んでいたのですが、全然知りませんでした。
工房は善福寺川緑地沿いで、緑豊かでとても静かです。
この日の生徒は私たちだけ。
さっそく「最初はスプーンを作ったもらうことが多いんだけど、作りたいものとかある?」と聞かれました。
実は以前から「木のお皿」がほしくて、行きの電車でも「こんなイメージ!」というのをスマホで検索したりしてました。
イメージは、大きめの丸い木皿で、深さが浅くて彫り目が残っていて、ふちがシュッとしているもの。
オットは長方形の皿で、焼きソラマメをのせたい、という話をしていました。
「お皿が作りたいんだけど、難しいですか?」
と聞くと、
「スプーンづくりはいろんな工程が体験できて初心者に向いてるけど、作りたいものをつくったほうがいいから、お皿にしよう」
ということになりました。
うれしい。
制作スタート!まずは木材選び
さっそく原材料の木を選んでもらいます。
たくさんある木材の中から、私には北海道産のクルミの木、オットにはカナダ産のウォールナッツを勧められました。
どうせなら違う木材のほうが面白いでしょ、と。
ウォールナッツって、家具とかに使うやつじゃないですか。高級そう。
いいなーと思っていたら、「硬いから大変だけどね!」とのこと。
……がんばれ、オット。
お皿にしていくのはとても大変だった
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まず、木材に鉛筆で皿の形をとります。
選んでもらった木で、最大取れるのは直径20cmくらいかなーとのことで、直角定規とコンパスで形をとります。
その後、ざっくりの形を電動のこぎりで立ち落とします。(ここは先生がやってくれました)
続いて電動糸鋸でお皿のラインの周囲4-5mmのところを丸く切ります。
糸鋸のやり方を教えてもらってから、ゆっくりできるし怖くないから、と自分でやりました。
緊張しつつ丸く裁ち落とします。
その後、電動やすりでさらに円の線ギリギリまでを削り取ります。
これで、円柱状になりました。
ここからが体力を使う作業。
のみと木槌をつかって皿の内側(ものが乗る部分)を掘っていく作業です。
私の木材は厚みが3cmだったので、深さは1.8~2cmくらいになるように目標を定めて、中央部分を木目と直角方向に彫っていきます。
※まず中央を彫ってから、周りを彫り進めていくことでバランスよく彫ります。
「のみと木槌」を使うのなんて初めてなんですが、「とりあえず、やってみて」&「やりやすいやつがあるはずだから、好きなのみと木槌を使ってね」とのことで、恐る恐る掘り進めます。
なかなかのみが入らないのと、どのくらいの加減でやったらいいのかわからず、定規で深さを測りながらうすーくうすーく彫り進めました。
しかしやってもやってもなかなか進まず、(これ、終わるときが来るのかしら…。)と、なんか果てしない作業をしている気分になってきました。
が、途中で先生が手助けしてくれた時のやり方は、かなりの勢いでごんごん掘っていました。
「あ、そんな勢いでいいんだ…。」とそこからもう少し大胆にやるように。
ようやく中央の深さが1.8cm程度にまでなりました。
ここからさらに仕上げ彫り。
細めののみをつかい、木槌を使わずに手の力で細くきれいな線を入れていきます。
最初に先生が見本を1/4くらいやってくれたのですが、するすると削れて行きます。
うつくしい。
交代して、私がやると、全然彫れない。
同じ道具なのに……!!!!
さらに彫った跡も、なぜか先生のところは色が違う。
これも上手な人だから違うのか??
腕に頼らず体ごと彫るようにして、四苦八苦しながらも、ようやく全体を彫り上げました。
深さがあまり感じられない写真ですが、約2cmの深さになっています。
この後、裏面の処理をします。
センターの高台になる部分をコンパスで取った後に残して、周りを斜めに削り落とします。
これは、最初に使った電動やすりで削るのですが、木の粉が飛びまくり。
頭から服から真っ白になりました。
「汚れてもいい服装で」とは言われてましたが、ここまでかぶると思ってなかった。
まあ、払えば落ちるものなので、気にせずごんごん削ります。
目に入って辛かったりしたので、ゴーグルとかほしくなりました。
(マスクは途中で貸していただきました)
最後の最後で削りすぎて、再調整が必要になったりしましたが、なんとか完了。
その後、高台の内側を薄く削ります。
これは好みなので好きに掘っていいよ、と言われたので、表の細い線状のものではなく、丸い感じの彫り跡になるようにしました。
最後にもう一度電動やすりで全体の形を整え、紙やすりでさらに整えました。
いよいよ完成!
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これで形は完成!となったら、オリーブオイルを塗りこみます。(普通に食べる用のオリーブオイルでいいそうです)
一気に色が変わり、めっちゃシックになって、木の模様も浮き出てきました。
この瞬間の感動がすごい!!
私の作ったお皿は、木目がうねりのある個性的な柄で、「こういうのはなかなかないよー、面白い皿になったね!」とのこと。
(最初から木目を選んだわけではなく、作ってみたらそういう木目だったという偶然の産物)
もうちょい縁のところを薄くしゅっとしたかったかな。
でも、かなりうれしい。
ちなみにオットは、硬いウォールナッツにのみと木槌でずっと格闘し続けた結果、なにやらシュッとしたかっちょいい皿を完成させております。
これも、オイルを塗ったとたんに、渋みのある深い茶色になって、感動的だった。
どこかのビストロとかで出てきそうだ…。
ようやく完成した!!!と、ふと外を見ると暗い。
あれ?と思って時計を見ると19時過ぎでした…。
6時間も木工に集中していたことになります。
うわあ。
先生のスタンスがすばらしい
遅くまですみません…と伝えると、そんなの気にしないでいいんだよー。とのこと。
簡単にできる柔らかい(安い)木で作ったってつまらないし、作ったものを自慢できないでしょ。
作りたいように作ってもらったほうが、できたときもうれしいしね。
作りたいものをサポートするのが自分の役割だから。
そうなのです。
行くまでは、「お皿」にしても「これを作ります」といったようなマニュアルっぽいものがあって、その通りに作る、みたいなかんじかもな、と思っていたのです。
でもそんな「枠」はなくて、作りたいイメージを伝えれば、それになるべく近いものができるように考えてくださるのです。
しかも、材料も惜しげもなくいいものを提供していただいてる気がする。
(ウォールナッツの木材とか、普通体験教室で使わせないでしょ…)
作るときも、危ない部分はきちんと避けつつ、そうでないところは大胆にその人に任せ、困るとしっかりサポート。
すっかり感心してしまいました。
(なんか人材教育の話みたいになってきた。)
またやりたいぞ!!木工は楽しい!
すっかり熱中して楽しんできました。
(熱中しすぎて、やってる最中はおなかも空きませんでした。)
腕や背中が若干筋肉痛になりましたが、こんなに集中して物を作ったのも久しぶり。
体験を買っておまけにお皿をお土産にもらった感じです。
愛着の持てそうなものができて大満足。
オットのはこちら。
またやりたい!!!
次のやりたいものの構想をもって、また先生のところにお邪魔しようと思います!
自宅でもできる、手軽な木工キットを探してやってみました。こちらも楽しい!