こんにちは、つたちこです。
機会があって、心肺蘇生法の研修を受けました。
90分コース。結構みっちりでした。
具体的には、胸骨圧迫(心臓マッサージ)とAEDの使い方を含めた、救助方法の研修でした。
まず消防署の方が見本を見せ、その後で10名位のグループに分かれて実習。
倒れている要救助者の発見から始まり、救急隊が来るまでにどういう対応をするか、という練習です。
発見からするので、ちょっとした小芝居付き。
「あ! 人が倒れている。もしもし! 大丈夫ですか!?」みたいな。
周りの人を呼び、119番通報とAEDを持ってくるようにそれぞれ指名して依頼。(指名すると責任感が生まれてちゃんとやってくれるそうです)
要救助者の反応、呼吸の有無を確認し、呼吸がなければ胸骨圧迫。
AEDがあれば胸骨圧迫をしながらAEDのパッドを貼り、電気ショック。
その後また胸骨圧迫を継続。
これを救急隊が来るまで続けます。
一番大事なのは、「心臓を動かして、脳に血液(酸素)を送り続ける」こと。
心臓が止まって血液が流れないと脳に酸素が届かなくなる。そうすると、あっという間に脳細胞が死んでしまうそうです。
そうすると、たとえ死ななくても障害が残ったり、脳死状態になってしまったり。あとが大変なことになるのだ。
なので、胸骨圧迫で酸素を送り続ける事が大事。
できる限り絶え間なく継続しなければならないそうです。
終わらせるのは、要救助者の息が戻ったときか、救急車が到着して救急隊の人と交代するまで。
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ただ、胸骨圧迫をやる側も大変なので、人を呼んで、交代しながらやるといいとのこと。
交代するときも、できるだけ空き時間がないように、タイミングを合わせて交代する練習もしました。
胸骨圧迫は正しい姿勢でやらないと、効果が薄かったりやりにくかったりするそうです。
肘を伸ばして真上から垂直に押す。腕の力でなく体重をかけて押す、などを教わりました。
以前マンションでやった講習会で、人がやるのは見学したことはあったのですが、自分自身でやるのは初めてでした。
一人ひとり順番にやらせてもらえて、やったあとに「ここがよかった」「こういうときはこうするといい」というアドバイスまでしてもらえる。ありがたい。
よく「アンパンマンマーチのリズムで」といいます。
もちろん押すテンポも大事なんでしょうけど、今回テンポについてはほぼ指摘がなかったので、多少の遅い早いよりはとにかく胸骨圧迫を継続することのほうが大事なんだと思います。目的は脳細胞を活かすこと!
特に知ってよかった2点
これは知っておいてよかった、と思ったのが2つ。
①AEDは誰にでもしてOK
妊婦さんでも子供でも年寄でも、ペースメーカーが入っていても、OKだそうです。
ものすごく厳密にいうと、氷点下などで凍傷になっているようなケースは1回だけOK、とかルールがあるそうですが、それは相当レアなケースなので、あまり考えなくていいそうです。
けがや骨折ややけど、出血などがあったとしても、それよりも脳へ酸素、が一番大事。
(けがは治せる事が多いけど脳細胞は治らない!)
出血は、もし手が余っていたら押さえてあげて、とのことでした。でも胸骨圧迫&AEDのほうが最優先。
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②AEDの電極パッドを貼る場所は心臓を挟む形なら結構ざっくりでOK
AEDをの電極パッドを右胸と左脇腹に貼る、というのがイメージでした。
でも厳密に指定場所でなくても、心臓を挟む位置関係ならいいんですって。
右の鎖骨あたりとお腹の左側、とか、その左右逆、とかでもいいそうです。
服を着たままで、手が入る位置にパッドを貼ればいいとのこと。
わざわざ服を脱がせて……ってしなくてもよいのだ。
AEDをつけるときに上半身ハダカにするイメージがありましたが、そんなことしなくていいんですって。
それはいいことを聞きました。
特に女性にするときに……と思ったけど、そもそも男女関係なく、倒れた人の服を脱がせるのは大変だし時間がかかりますよね。
それをしなくていい、っていうのが安心材料の一つだな、と。
AEDがないときのほうが多い
実際の現場では、AEDがないときのほうが多いそうです。確かに。
その場合は、救急車手配(119番通報)のあとは、ただひたすらに胸骨圧迫を継続する。
救急車を呼んでから到着するまで、平均で9分くらいかかるそうです。
その間、ずっと胸骨圧迫し続ける。
一人だと非常に大変だと思います。なので交代が必要なのだな。
こういう救急訓練って、情報としては眼にしたことがあっても、全然身についてない。
今回、実際にやってみることで実感が伴って勉強になりました。
これはでも、1回研修したところでなかなか身につかないだろうから、何度でも訓練をするべきだな。
また機会があれば参加しようと思いました。