こんにちは、つたちこです。
朝ドラ「カムカムエヴリバディ」が最終回。全部丸く収まりました。
ちょっとキレイに全部を回収しすぎでは? と思うほど、隙間なくぴったりとパズルのピースが埋まった感がありました。
クライマックスは木曜回。
運命的な場所、クリスマスに、サニーサイドを歌うるい、それを聞く安子とひなた。
るいと安子の再会。
誤解が全部とけて、「I hate you」が50年ぶりに「I love you」に上書きされました。
このシーン、一発撮りだったそうです。
錠一郎のトランペット(録音)に錠一郎のピアノとトミーのトランペットが重なっただけで「わあ!」となるのに、るいの歌、安子を見た瞬間のるいの感情。
100年近く見守ってきている視聴者(私)の心、わしづかみです。
さらに、若いころの安子とるいのシーンの挿入もよかった。
閉ざされた扉を開けて、雨上がりの明るい空の下、笑顔で抱き合う安子とるい。
でももし当時にこうなっていたら、今のるいもひなたも(おそらく)いなかったわけで。
「今」が作られるのに、過去の出来事はすべては必然なのだなあ。
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安子を背負ってきたひなたが、汗をかいて、真っ赤な顔をしたまま涙を流していたのがとても印象的でした。よくがんばった。
安子とるいをつなぎなおしたのは、ひなたのおかげだ。
あと、桃太郎が静かに涙を流しているのもよかった。桃、いい子だなあ。
50年会ってなくても、お母さんだと一発でわかるのか? とか
あの後に演奏の続く舞台や会場の雰囲気どうなっちゃうの? とか、あとから思わなくもないですが、そこはフィクションだから!
そのほか、大阪の竹村夫妻、小暮さん、たちばなのおはぎ、ずっと出てこなかった一子ちゃんの旦那さん(まさかの4役め)、小夜ちゃんといっちゃんの現在、などなど、細かいところまで説明されてモヤモヤが全部なくなりました。
そして未来の2025年のひなた。
小さいころから何も続かなかったひなた、英語を続けたことで、思わぬところまで連れてきてくれた。
ラジオ英会話の講師役!
一番最初の「A long time ago」で始まる城田優ナレーションが、ここでつながるか……!
つまり、ドラマ「カムカムエヴリバディ」は全部ひなたがつづった物語だった、という壮大な全体像でした。
この構造、すごい!
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虚無蔵さんの言葉「日々鍛錬し、いつ来るともわからぬ機会に備えよ」の正しさよ。
がんばって身に着けたものは、ずっと自分を支えて新しい世界を見せてくれるのだな。
でも「ビリー」にまで繋げなくてもよかったかも、とは思いました。ちょっとやりすぎ感が……。
だって、ビリーもひなたも60歳前後には見えなさすぎる。
ひなたは主人公だし美魔女なのねってスルーできましたが、「あの時のビリー」なら、それ相応の年齢の男性がやってほしかった。
どうみても城田優は30代前半にしか見えない……。城田優がやるのであれば、いっそ「ビリーの息子」とかでもよかったかも。
「カムカムエヴリバディ」は、主役格以外のキャラクターが、時代を超えて何度も登場するのも面白かった。
モモケン、吉右衛門、定一さん、初美さん、小川さん、こわもての田中、最後はきぬちゃんまで!
登場人物は知らない時代・人のつながりを、観ている側だけがわかる仕掛けも面白い。
(虚無蔵さんはいったいいくつで登場して、2025年に何歳設定なんだろう……安子と同い年でも100歳……)
3世代100年のものがたりだけど、個人的には「るい」がやっぱりすごかった。
10代から70代後半までを演じた、深津絵里。
若いころのかたくなさから、母になって年を取るほどに柔軟に「おかん」になっていく変化。しかも若いころの上品さは保ったまま。
おでこの傷コンプレックスが、ジョーやひなたによってどんどん薄まっていく様子も自然でよかった。
いいもの見られた。
久しぶりのドラマの深津絵里を堪能できて、嬉しかったなあ。
ともあれ、半年続いた100年の物語、見事な幕引きでした。
毎日楽しかった!
脚本の面白さもですが、演出もガチャガチャしてなくて好きでした。
次期の「ちむどんどん」は、どうかなあ?
黒島結菜は、作品によって当たり外れが多い印象を持ってるので、半分期待、といった気持ち……。