『逃げるは恥だが役に立つ』最終巻(11巻)ファンタジー要素が落ち着いた結果、現実との差が目についてしまったのかも?

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こんにちは、つたちこです。
少し前になりますが、「逃げるは恥だが役に立つ」通称「逃げ恥」の最終巻11巻が発行されました。

ドラマじゃなく、原作漫画のほうです。

 

<以下、ネタバレがあります。>

 

ドラマが放映された時にやっていた「契約結婚 ⇒ 本当の意味での結婚」まででいったん終わった後(9巻まで)の、結婚後の生活編で再開。

再開の10巻では、みくりと平匡さんが結婚後2年半たった状態でした。
すっかりこなれた感じの二人でしたが、相変わらず敬語なところがいいですね。

そしてみくりの妊娠・出産と、ゆりちゃんの病気を中心に話が進んでいきました。

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今回の再開編では、「男性の呪いを解きたい」といったような発言をどこかのインタビューで見ました(うろ覚えですみません……)。

たしかに続編では、男性の育休取得問題、ホモソーシャルでの生きづらさ、セクハラ問題などが取り上げられていました。
問題提議はとても良いと思いました。

 

ですが、なんというか……。

もったいない、という言葉が一番合ってる気がします。

テーマも題材も面白いのに、なんだか全体が駆け足で、都合よく進みすぎたというか。

それぞれの問題(妊娠・出産に絡むもの、病気に絡むもの、職場環境やコミュニケーションのしかたなど)を、それぞれもっと深堀してほしい! と思ってしまった。
どれも重要なことで深堀しがいがありそうなのに、なんだかどれもあっさり解決してしまった感があります。
続編を2巻で終わらせる理由があったのかなあ。

特に最終巻の後半、「大沼田会」が個人的には不満です……。
「大沼田会」は沼田さん主催で、お互いの考え(不満や困りごとなど中心に)を正直に伝える会、人格否定は罰則、というルールの飲み会(?)。
不満を持っていそうな人や、多様性を出すためにゆりちゃんやその友人も集められました。(主役の2名は出産直後なので不在)

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でも、いままで言えなかった上司への不満を、場が用意されたからってすぐに言えるかなあ?
自分のコンプレックス(モテない自覚)を、知らない人もいる中でさらせないよね?

ページ数や構成の関係があるに違いないですが、あれはうまくいきすぎでは……と思ってしまった。
ただ、ああいった会はとても良いと思ったのも事実で、なかなかできないけど沼田さんという中立で仕切れる人がいればできるんだろうか。
沼田さん、近くに1人ほしい。

 

今回のこの妊娠出産に絡む流れは、海野先生自体もかなり時間をかけての取材・調査の上での執筆で大変だったそうです。
(と、あとがきにありました)

ご自身が経験していないことを、経験している人が納得するように書くのは、本当に大変だろうな、と想像します。
が、実際に経験したひとが多いので、いろんなことが目につきやすいだろうし、文句いいたくなることがいっぱいあるんだろうなあ。
私もそっちは経験していないから、妊娠出産に関する描写は「そういうものなのか」とさらっと見ていました。

だから、私自身が気になるのは、会社関係とか職場環境や職場でのコミュニケーション部分、とはゆりちゃんの病気と子なし独身者の諸頼、という部分が主になったのでしょう。
いろんな視点や切り口がある「逃げ恥」だから、いろんな読み方があるんだと思います。

 

(続編前の)「逃げ恥」は「偽装結婚からの恋愛結婚」というファンタジーがベースにありながら、リアルな問題(非正規雇用、非モテ高学歴男性、高齢独身女性などなど)にじわじわ浸食していたのがよかったのだな、と改めて思ったのでした。
続編とはいえ一度完結した結果、「偽装結婚」ファンタジー要素が非常に薄まった状態だったから、よけい現実的なところが目について「こんなのないよ!」ってなるのかもしれません。

しかし、なかなか漫画では読めないテーマだったと思います。
海野先生の漫画はどれも面白いので、次回作も楽しみにしています。

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この記事を書いた人

つたちこ

フリーランスのwebディレクター。基本方針は、健康的においしい食べ物とお酒を楽しむこと。できるだけご機嫌で生きていきたい。
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