読書メモ「秘密-トップ・シークレット-」つらいけどつい読んでしまう、引き込まれる作品

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こんにちは、つたちこです。
先日全巻無料で読める! と紹介した、清水玲子先生の「秘密-トップ・シークレット-」
なんとか期間内に全部読み切りました。
すごかった。

キャプチャ:マンガPark 「秘密」より
秘密 -トップ・シークレット- | マンガPark(マンガパーク)

 

「秘密-トップ・シークレット-」は今から約40年後の世界を描く近未来SFサスペンス。
ものすごくきれいな絵柄で、えぐい事件、どろどろの心理、容赦ない現実(まんがですが)を突き付けるマンガです。
話の途中に入る、主人公の一人「青木」の忠犬のような姿、もう一人の主人公「薪室長」(超絶美形設定の小柄な偉い人)の厳しいツッコミなんかの、一瞬ふふっとなるところもありますが、基本的にはきついシーンが多いです。

中でも子供が絡む事件はつらい。
結構多いです。小さな子供から、中学生・高校生くらいの年齢まで。
ひねくれて見えるけど、それには幼いころに遭遇した事件の影響などの理由があったり。

大人の殺人もいやですが、子供がつらい目にあうのは、まんがとはいえ、結構読んでいて鬱々としてしまいます。でもつい読み進めてしまう。
「面白い」という言葉は「楽しい」「愉快」に使われがちですが、「興味深い」「引き込まれる」という意味で、本当に面白い漫画だと思います。

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あとは政治的な問題も多く取り上げられます。
偉い人の事件がないことにされたり、偉い人の関係者が事件に関係していても見過ごすよういわれたり。

薪室長自身、そういった政治的な抑圧にものすごくさらされていて、それが物語の底にずっと流れ続けています。
ああ、近未来とはいえ、「日本の警察」を舞台にしているなあ。
偉い人は偉い人なりに大変なのだ(と、かつて「踊る大捜査線」が好きだったので思ってしまう)。

 

ハードなストーリーを形にするのが、美麗な少女漫画そのものの絵。
薪室長は超絶美形設定で、実際絵柄も他のキャラクターとは全然違う。
まつげもばっちり、髪はさらさら、スタイルは華奢。日本人離れした容姿を持つとして、モデルはhydeだそうですよ。

青木他のメンバーは、スタイルはいいけど、まつげもないし ハンサムだけど普通の日本人として書いてるんだなあと思う。
薪さんだけが完全に別格。

以前清水玲子先生がNHKの「漫勉」に出演されたときの、絵を描く姿勢、丁寧さには、本当に目を奪われました。
今映像を見ても、すごいな、と思います。

あの、ものすごく丁寧な描き方で、この長編まんがを描いているのかー、と本当に感心してしまう。

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参考:清水玲子 | 浦沢直樹の漫勉 | NHK

 

私が読んだ「秘密-トップ・シークレット-」(無印)の後、続編「秘密 season0」があります。

こちらもアプリ「マンガPark」にあったので、少しずつ読み進めています。
(続編は全部フリーではないので、毎日付与されるコインで読んでます)

薪の大学時代、それから本編の少し未来が描かれているのですが、この形であれば(事件さえあれば)永遠に連載を続けられるのではなかろうか。

と思うと同時に、本編の最後できれいにかたを付けて最終回を迎えたのに、続編はどうやって終わらすつもりなんだろう? と余計なお世話ですが心配になってしまう。

こちらは、現在雑誌連載真っ最中なので、読み進めるのはいいのですが、読み切ってしまったらなかなか次が読めなくてもじもじしてしまいそうです。
連載中マンガはこれがつらい。
面白いまんがほど、待つのが大変。連載漫画のだいご味ともいえる。

とはいえまだseason0は読み始めたばかりなので、じっくり楽しみたいと思います。

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この記事を書いた人

つたちこ

フリーランスのwebディレクター。基本方針は、健康的においしい食べ物とお酒を楽しむこと。できるだけご機嫌で生きていきたい。
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