こんにちは、つたちこです。今回長文で熱いです。ご覚悟を。
年末に友人EちゃんからLINEが入りました。
「ローストホースの予約がとれたんだけど、行く?」
「行くいく!! 絶対いきまーーーす!!!!」
「じゃあ新年会ね!」
「YATTA—!!!」
即答です。
そう、「ローストホース」とは知る人ぞ知る、会員制の馬肉料理屋さん。
もともと、店内にある石窯を作るためにクラウドファウンディングで会員を募ったのだそうです。
そして会員しか予約が取れず、会員同伴じゃないと入店できない、さらに完全予約制のお店。
聞けば会員ですらなかなか予約が取れないらしい。
Eちゃんの旦那さん(Kさん)が会員、かつ超常連らしく、今回の予約の席に我々夫婦に声をかけてくれたのでした。
ありがたや!!!!
一度は行ってみたかったのです!!!
当日は広尾駅で待ち合わせ。
場所は秘密なのですが、「え? ここ?」という普通のビルの地下にありました。
もちろん看板はありません。
階段を下りていくと、重厚な印象の大きなドア。
開けると別世界のよう、活気あふれるお店が広がっていました。
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キッチンが半分、大きなダイニングテーブルが半分といった感じで、作っている姿は丸見えで熱量を感じます。奥には個室もあるそうです。
インテリアは男前インテリア系というか…シンプルだけど温かみもあり、不思議な感じ。
連れてきてくれた超常連Kさん。毎度どうも!といった落ち着きでしたが、私のほうは「はわああああ」とテンションが上がります。
ここでは食べ物のメニューはなく、全てお任せのコースのみ。
飲み物は単品でも頼めるそうですが、KさんEちゃんは酒豪コンビなので当然のように飲み放題をオーダー。というか店主のかたが当たり前のように「飲み放題だよね」って言ってました。
どんだけ常連なの……! そしていつもどんだけ飲んでるの……。
まずは生ビールとロゼスパークリングワインで乾杯。
さっそくお料理が出てきます。はやい!
まずは前菜? と思いきや、スープ? いや、白みそのお雑煮なんだって!
中にはからしの入ったお餅が入っています。
この出汁! めっちゃおいしい!!
寒いからだが超あったまる!
これから始まる馬祭りのために胃をあっためる効果があるそうです。
そしていよいよ馬の出番。
にぎり寿司です!
ぎゃー! おいしそう! 一気にテンションアップ。
でも順番どうなってんの!! 餅・寿司と、しょっぱなから炭水化物れんちゃんです。
馬肉はなんだか叩いてあって、ごはんにも味がついているそうでお醤油なしでこのまま一口で。
あああ! 口に入れるとほろっとごはんが崩れて肉があっという間に消えてなくなる!!
めっちゃありふれた言葉で申し訳ないんですが、ほんとにそんな感じ。
つぎ!
ゴマ豆腐を焼いたものに、馬の大和煮とわさびがのってます。
ゴマ豆腐を焼くって!! なんだそりゃ!
焼いて少しぱりっとなった皮と、中のとろとろのギャップがたまりません。
この段階で「ええええ!」ってなりますけど、さらにこの馬の大和煮がめちゃめちゃおいしい。これでごはん食べたい。
そして満を持して馬刺しが登場。
2種類あります。部位は失念。でもどちらも赤身。
馬は赤身が一番うまい! うちは一番うまいやつを最初に出します! と店主のかたの熱いコメントの後、ニンニクショウガネギの薬味たっぷりを熊本の甘い醤油につけていただきます。
まじうまい。
赤身のうまみがすごいんですが、一瞬でなくなる。
いかないでー!! って感じです。
そして次! 馬刺し3種盛!
奥のはたしかバラ肉って言ってた気がする。ほんとにクチに入れた瞬間とろけるってこういうことだ! を実感。
真ん中のスプーンは「すき焼きを一度展開して再構築した」というなんだかわからないけど手の込んだ一品。ボールの下にはもちろん生の馬肉。
一口で食べると、「あ!ほんとにすき焼きだわ!」ってなる。謎おいしい。
手前は部位失念、脂身と赤身のバランス最高。
馬の脂は25度でとけるんだそうです。で、牛脂は40度。
だから馬は胃にもたれないし、さっと口で溶けるらしいです。なるほど。
さらに馬刺し2種!
これは左がシャトーブリアンだそうです。
馬にもシャトーブリアンってあるんだ! と思って覚えてました。
ちょっと角切りにしてあって、噛みたえがあるんだけど、それでもなお柔らかくて口ですぐなくなっちゃう。
右は部位失念。でもいわゆる霜降り肉です。これがまたもうおいしい。
この店に来ると馬鹿になる、というのは真実でした。
「うまああああ」「やばあああ」とかそんなんばっかりです。
さらにさらに馬刺し。このあたりになるとお酒もだいぶ飲んで酔いも回り、もう部位は覚えてない。でも霜降りの上級みたいな感じでした。
ただただおいしい。
醤油でもいいけど、塩で食べるのもまた素敵でした。
しばらく刺身で攻めてきたなーと思ったら次。
なんじゃこりゃ! な一品。
これ、馬刺しのユッケです。上に載っているのは卵をエスプーマで泡状にしているもの。お正月バージョンで黒豆も入っていました。
まろやかな卵ソースに馬肉がまみれて、あ、これマジやばい、と思いました。
お皿なめたい。
あ、ようやく馬刺しじゃないのが来たな、と思ったらこれが馬の天ぷら。
脊髄とシャトーブリアン(これはよく覚えている)
シャトーブリアンはもちろん中は赤くて、あったかい肉まじうまい!
さらに脊髄!
周りの衣がさくさくで、なかはとろっとろなんよ。
生きててよかったー!!!
追い打ちをかける炭水化物。
お寿司です。てまり寿司と軍艦。
この軍艦、たてがみなんですって。
「本物のたてがみは、その辺の店にはでてないです。これは本物」とのこと。
もうなんだか店主さんに後光がさして見えましたよ。
本物は繊維質が含まれるそうです。
どちらも一口で。
幸せすぎてしぬ。やばいしぬ。
怒涛の馬肉攻撃のあと、出てきた一皿。
カブを馬の出汁でじっくり煮込んだもの。
見えにくいですが、中に馬肉もあります。ほろっほろ。
この出汁が!!またうまい!
胃に染みます。
あまりにテンポよくいろんなものが出てくるので、もうだんだん訳が分からなくなってきてます。
あと飲み放題のお酒がどれもめっちゃおいしい。
ワインも日本酒も。
銘柄で覚えているのは亀泉っていう日本酒。甘口旨口な感じで、すいすいいけちゃう。やばいお酒でした。
もうそろそろ終盤かな、と思いきや、Kさんより「店名は『ローストホース』だよ?」と一言。
いやあああ、これから焼きがくるの!? この幸福はまだ続くのか!!!
焼きの第一弾は野菜でした。
左から、聖護院カブ(たしか)、エリンギ、下仁田ネギ。
石窯で焼いたっていう野菜は、しっかり火が通ってるのにめっちゃジューシー。
どれもおいしかったんですが、特にエリンギはやばかった……。テーブルでカットしてくれたんですが、水分が滴ってるんですよ。
じゅわーーーって。うまみが。
そして。
キターーーーーー!!
焼いた馬肉です!
着たときは一瞬「え? なにこの塊?」とまたしても頭が馬鹿になってましたが、すかさず店主さんが包丁でカット。
バラ色の肉が次々と現れるーーー!!(もう馬鹿)
わさびをその場でおろしてたっぷりつけて塩少々でぱくり。
いやまじうまい。
焼いた肉最高。
赤身最高。
柔らかくてしっとりしていて、永遠に食べられる気がする。
焼いた肉第二弾。たしかサーロイン的な感じだったような…。
あまり焼き目が強くないんだね。正解だ。
中は当然ピンク色。
幸せはこの色をしている。絶対。
もう幸せすぎて訳が分からなくなってきている。
焼いた馬肉で最高潮を迎えたあと幸福感によっていると、そっと差し出されたお椀二つ。
赤だしと鯛ご飯。
しめ? しめなの? とうとう?
とはいえ、ただのごはんじゃなかった。
鯛ごはん、めっちゃおいしい……。
なんていうか、いままでの攻撃的なおいしさと違って、じんわり寄り添ってくれるおいしさっていうか。
何なのこのお店。
この鯛ごはんと赤だしだけでランチとかやってくれないでしょうか……。
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最後はデザート。
石窯で焼いた、焼き芋のアイスのせですよ。
熱いのと冷たいのが混然一体となって、最高じゃないですか。
しかもまた、おいもがねっとりとしてめちゃくちゃおいしい。
馬のディ〇ニーランドか、ここは……
あっという間の2時間半、少しずつだけどめっちゃテンポが速くて目まぐるしく次から次へとお料理が出されて、それが全部が全部ほんとうに美味しくて驚きの連続で、なんていうか、最高に素敵な遊園地のアトラクションのような気分でした……。
最初のころはまだリアクションもできていた気がするんだけど、最後のほうになるともうなんだか脳が麻痺してきて、ほんとに「ああああうううう」みたいになっちゃう。
馬鹿になるってこういうことだ。噂は本当だったよ……。
全てが終わった後、コートを着て店を出たとたんに見えた現実が、なんかこう、一晩で知らない世界を知ってしまって、これまでと違う風に見えちゃう、みたいな。千と千尋の神隠しみたいな(それはただの酔っ払いという話もあるが)。
ほんとに現実離れした世界を見せて味あわせてもらえました。
全部のお皿にそうなんですが、持ってきてくれるたびに店主さんがそのお皿について詳しく説明をしてくれるんです。それがまた自信たっぷりで!
その自信を裏付ける、そして盛り上がる期待を裏切らない圧倒的なおいしさでした。
あと、いちいち書かなかったけど、メインのそばにあるガリだったり玉ねぎスライスだったり本わさびだったり柚子胡椒だったり、などなどがほんとにおいしい。
神は細部に宿るっていうやつだよ……。
これだけおいしいものだけをひたすら飲んで食べて1万て、安すぎるくらいだ。
撮った写真を見ながら反芻しているだけで多幸感がもどってくる。
なんてお得なんだ。
誘ってくれたKさん、Eちゃん、食べさせてくれた店主さん、まじありがとう……。
幸せすぎて死ぬかと思ったわい……。
【早すぎないか!?】スーパー英才教育Hくん……
ちなみに、この日KさんEちゃん夫妻のおこさんHくん(5歳)も同席していて、お子様プレートと呼ばれたものを食べていたのですが、それがまたおいしそうで……。
もういらないっていうから、おこさまうどんの出汁をちょっと飲ませてもらったら、鯛の出汁でね……。
なにこの味覚の英才教育。
5歳だよ、5歳……。羨ましすぎる。
(でもココスのデミグラスハンバーグが一番好きらしい、よかったよかった(?)。)