「セクシー田中さん」日テレ報告書に心臓痛くなる

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こんにちは、つたちこです。
日本テレビが、「セクシー田中さん」ドラマ化にあたっての調査報告書を出しました。

ドラマ「セクシー田中さん」 社内特別調査チームの調査結果について|プレスリリース|企業・IR情報|日本テレビ

調査報告書本体は全97ページと非常に長い。
「概要」だけでは伝わらない部分も書いてあるのかな、と、全文じっくりとは読み込んでないですが、ひと通り目を通しました。

これは、あくまで日テレのための報告書なんだな、というのが第一の感想。芦原先生はわがままな権利者、みたいな基調に感じました。
小学館側にもヒアリング(書面でのみ)しているけど、小学館側が調査報告書を作ったらどんなふうになったのだろうか。

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読むほどに、日テレドラマ制作者の「A氏」の立場や行動に、どんどん気持ちが暗くなる。
やればやるほど駄目な方向に転がり、ドツボにはまるってこういうことだ。

うまく進まない仕事をなんとか進行しようと、良かれと思ってやったことで信頼を失い、ますます仕事がやりにくくなる。辛い。

私の普段の仕事での立場がA氏に近いからかもしれません。
「ドラマのプロデューサー」といえばかっこよく聞こえますが、多方面の調整役で番組の責任者ってことなのだな。
どうやってでも期限までに番組を完成させて、無事に放映にまでこぎつけなければならない立場。きつい。

あと、読んでて思ったのは、これも「良かれと思って」だと思う言葉の使い方。これは小学館側もよくなかったと思う。
「できれば〜してほしい」「絶対ではないですが〜してほしい」とか、危険だ。
言葉のニュアンスが人によって受け取り方が全然変わってしまう、悪い例の見本市のようでした。

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さらに、小学館担当者が原作者のきつい修正指示の言葉を和らげた、とか、脚本家が「直接の修正指示がきついからプロデューサーがとりまとめて知らせてください」と依頼、とか、それ絶対トラブルになるやつ。
どの程度かは不明ですが、修正指示のニュアンスが、ここでも変わってしまうではないか。
自分の伝えたことが全然伝わってない反応が戻ってくるわけで、原作者の苛立ちを想像するだけで、お腹が痛くなる。

そもそもドラマ化の承諾の時期ですら、日テレ側と小学館側で認識が数ヶ月ずれてるっていうのも、恐ろしい。
ものすごく重要なことだと思うのに、契約書をかわさないんだね。びっくりだ。
これは、日テレと脚本家の間もそう。こわ。

最後に、人のふり見て我がふり直せ。で、いくつか自分なりのポイント。

  • 前提条件や重要な事項などは書面で残す、書面でやり取りする。(議事録とか残さないのかな)
  • 当事者(今回は原作者)からできるだけ直接話を聞く、話をする機会を設ける。言葉が歪まないところで話をする。
  • いいにくいことでも下手にフォローしたりかばうことなく、ストレートに話をする。誤解を生みかねない表現をしない。

とかかな……。
伝え方を和らげることは当然ありますが、それを踏まえて「いかにお互いの認識にずれがないようにするか」だな。
一時嫌な気持ちになったとしても、致命的なことになるよりまし。

あとは、日テレA氏のフォローがしっかりされているのかが気になります。
若手プロデューサーとあったけど、どのくらいの経験値でこの難易度高い仕事をやったのか。そして今どういう扱いになっているのだろう。
日テレ社員なのだから、日テレの責任でちゃんと仕事も気持ちもフォローされるべき。これ以上の不幸の連鎖になりませんように。

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この記事を書いた人

つたちこ

フリーランスのwebディレクター。基本方針は、健康的においしい食べ物とお酒を楽しむこと。できるだけご機嫌で生きていきたい。
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