「寅に翼」とても好き。

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こんにちは、つたちこです。
4月からの朝ドラ「虎に翼」を見ています。
3週目まで終わりました。
伊藤沙莉ちゃん目当てでしたが、予想以上にとてもいい。

キャプチャ:NHK連続テレビ小説「寅に翼」
虎に翼 – NHKより

女たちのいろんな地獄が赤裸々に

時代は昭和一桁からスタート。女には参政権もなかった時代。
現在につながる、むしろ100年経った今でもあるあるな女たちの地獄が赤裸々に。
ここまで赤裸々に描いたドラマはなかなかなさそうな。

もともと、主人公寅子が母が勧める結婚をせずに法律を学びたい、といったときに母が言ったのが「地獄を進むことになる」の言葉。
結婚をしない=普通ではない。嫁の貰い手がない=地獄、な母。
いいお母さんなのですよ。これはすべて娘を思ってのこと。母の思う「人並みに幸せな人生」を進ませたいのだな。

でも実際には、母の勧める結婚だって、女の地獄だと知る寅子。

それだけで終わらず、立場が違えばそれぞれの地獄がある。
嫁、姑。美醜。貧富。
自分の権利を主張する、そして努力する女への男の嘲笑。
女である以上逃げられない、女という性にまつわる男から受ける侮蔑、侮辱。

オンパレードである。
なんなら、同じ女子の法学生同士でも、立場の違いでお互いに地獄感がある。
または女性同士の月経の重い軽いの差まで。(これをドラマでやるなんて!)
人には人の地獄あり。

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傍から見てても他人の痛みはわからない、伝わらない。から弱音を伝えるのが大事。
伝えられれば、解決できなくても寄り添うことはできるのだ。
自分を肯定されることの大事さよ!!

地獄でも寅子の明るさがいい

劇中に出てくるそれぞれの地獄は、きれいに解決することはほとんどない。
どんと心が重くなるシーンも結構あります。
それでもそれを少しでも前に進めるべく、動く。
当事者も、それを支える人たちも、歯を食いしばりながら一歩進む。
その姿にとても胸打たれます。

このドラマの中で、主人公の寅子はとても恵まれた環境にいて、家族の理解もあるしお金も困ってない。健康。若さ。勤勉。努力。そしてポジティブ思考。全部持ってる。

だから妬まれやすいこともあると思うんですが、その健康的な思考で相手に寄り添うことを厭わない。
その明るさが、人を照らすことも多いのだろうな。これからもそうなっていくのでしょう。

逆に、寅子本人の本当の地獄=困難は、多分まだこの先が本番なんじゃなかろうか。
楽しみなような震えるような。

オープニングがいい

これです。

米津玄師の主題歌がいい。
ドラマの内容を何度もすりつぶして咀嚼して発酵して、出来上がった感があります。
朝にふさわしい軽めな曲調だけど、実はずっしりくる。

このインタビューが面白かったです。
米津玄師、朝ドラ主題歌を歌う(前編) | 【GINZA】東京発信の最新ファッション&カルチャー情報

タイトルバックのシシヤマザキさんのロトスコープアニメーション。
これもとても好き。
シシさんのテイストを中心に、いろんなテイストのイラストが目まぐるしく混ざることでいろんな気持ちやいろんな立場の女性を想像させます。
くるくると変わるイラストや込められた気持ちのようなものに飽きなくて、見入ってしまいます。

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私、朝ドラはいつもNHK+でみていて、だいたいいつも主題歌部分の1分くらいは飛ばして見るんですが、「寅に翼」は毎回ちゃんと見て聞いてしまう。すき。

ナレーションがいい

尾野真千子がナレーションをやっているのだけど、ただのナレーションではなく主人公寅子の心の声も担当。
これがすごく心地良いし、小気味いいのだ。

基本的に淡々としつつも、寅子の代弁をするときには盛り上がったり。
本人がやるより面白いな。

(尾野真千子で朝ドラというと「カーネーション」。こちらも大好きでした。)

優三さん、すき

優三さん(寅子家にいる司法浪人書生)がいい人過ぎる。
お弁当を忘れたことで寅子が法曹界につながるきっかけを作った人であり、困ったときの相談(問い詰められ)役でもある。

優三さんが弁護士になったら人情派の弁護士(でも貧乏暇なし的な感じ)になりそう。いい人過ぎて裁判とかでは弱かったりするのかな。
優三さんが、今後も寅子と法曹界で関わってくれるといいなー。

そしてこれは私のただの勘ぐりですが、NHKの意図のようなものもちょっと感じます。
優三さん役の仲野大賀さん。2026年の大河ドラマでの主役です。(「豊臣兄弟!」の豊臣秀長役)
寅子のきっかけを作った人ではあるものの、寅子の人生では本流ではないと思う優三さん。だけど、すごく印象的。
いい人で、突っ込まれ役で、でも温かい。ナレーションでも司法浪人していることをいじられるし。
この朝ドラを見て「優三さん、いいひと!」って印象を持つ人が増えたら、「あの優三さんが大河の主役に!」って見る人も増えるんじゃないかなー。なんて、勘ぐりすぎでしょうか。

というわけで、まだまだ序盤にも関わらず、刺さることが多くてとても楽しい。
半年間、みっちりご一緒します!

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この記事を書いた人

つたちこ

フリーランスのwebディレクター。基本方針は、健康的においしい食べ物とお酒を楽しむこと。できるだけご機嫌で生きていきたい。
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