【マンガメモ】「フラジャイル」

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こんにちは、つたちこです。
読むの現在進行中なのですが、「フラジャイル」が熱い。

私は知らなかったのですが、長瀬智也主演でドラマ化されてたり、講談社漫画賞を受賞していたりと、既に評価の高いマンガでした。
現在25巻まで発行されてて、継続中です。

その医者は極めて優秀な変人である。
岸京一郎、職業・病理医。
癌患者にとって自身の命を託すことになるその男は、患者と顔を合わすことなく精確な診断を下していく。
──直接会わずに済むことは、患者にとって福音である。

フラジャイル|アフタヌーン公式サイト – 講談社の青年漫画誌

医者もののマンガ、色々読みましたが、病理医メインは初めて読みました。
検査をしたあとにそれを診断する役割の人がいる、というのはなんとなく予想していたものの、よく知りませんでした。
読み進むごとに、ドキドキします。

私事ですが、父をがんでなくしています。
もう10年以上前です。ちょっと珍しい場所にできたがんだったため、なかなか病巣が見つからなかったり、薬もいろいろ試したりしました。
最後のほうでは、医者に勧められて新薬的なものを服用しました。1錠4000円くらいしました(当時)。

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でもその薬は父に全く合わなくて、副作用にひどく苦しみました。しばらくは頑張ったものの「これなら死んだほうがマシだ」と薬を中断し、約半年後に最期を迎えました。死んだほうがまし、が洒落になってませんが、それくらい辛かったのでしょう。

私は担当の医師しか知らなかったけど、たぶん担当してくれた病理医の先生もいて、父の細胞をチェックしてくれたのでしょう。
そして新しい薬を試した結果、苦しむ父の経過もまたチェックしていたのかもしれません。

もうだいぶ経つのに、この漫画を読んでいると病院でのいろんなできごとが鮮明に思い出されてしまう。

主人公の岸京一郎先生は、偏屈ものだけどとても優秀な病理医。
その下についた宮崎先生も新人だけど必死で食らいついて頑張っている。

一方、そうでない病理医の先生たちも登場します。
適当な検査、ふんわりした診断。
患者を担当する先生側も、病理の検査結果を軽く見る先生もいたり。
医師同士の軋轢、不信、パワハラ。
医者は聖人じゃない。いろいろなひとが出てきます。

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父のときに不審に思うことがあったりもしたので、まさかこういう先生だったのではないよね? と読んでいると今更ながら時折苦しくなります。
そして、今後に自分の家族や親しい人たちが病院にお世話になることになったときに、どうか岸先生のいるようなチームに担当になってもらえるように、と祈ってしまう。

そう、チームなんですよね。
それもこの漫画を読んで改めて思った点です。
患者にとっては担当になった先生しか目に入らない事が多いですが、その先生の後ろにいろんな科の先生や技師さん、看護師さんたちが、チームを組んで取り組んでくれているのだなあ。

「フラジャイル」は患者に見えない部分でがんばる人たちがたくさん出てきて、応援したくなります。
シビアな描写も多いですが、それがあるから読み進められるように思います。
手術シーンみたいな晴れ舞台はないけど、顕微鏡に向かう真摯な眼差し、原因を突き詰めようとする執念、それが報われたとき、報われなかったときの姿。ぐっと来ます。
特に宮崎先生のがんばりは、本当にすごい。
私や家族に何かあったときには、こんな先生がいる病院にお世話になりたいよ。

しかし患者目線でいうと、あらかじめ評判を調べていくならまだしも緊急時には選ぶ余地なさそうだし、大きな病院では担当医を選ぶこともできないだろうし、担当になったお医者さんを変えてくれ、というのも言いにくいし、ホント運要素が大きいですね。

まだ読み途中ということもあって、先が楽しみでもあり恐くもあり。でも久しぶりにぐいぐい惹きつけられるマンガです。

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この記事を書いた人

つたちこ

フリーランスのwebディレクター。基本方針は、健康的においしい食べ物とお酒を楽しむこと。できるだけご機嫌で生きていきたい。
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