こんにちは、つたちこです。
しばらく読んでいた「砂の栄冠」を読み終わりました。
2010年から2015年まで連載されていた作品です。
「ドラゴン桜」の鬼才が久々に描く、涙と汗の高校野球ドラマ!
砂の栄冠より
埼玉県西部、樫野市にある県立樫野高校では、学校創立100年の記念イヤーに野球部が夏の選手権・決勝戦にコマを進め、まさに甲子園まであと一歩! ナインも生徒も教師もOBも栄冠へ一丸となっていた‥‥!
主人公の七嶋裕之は野球部の次期キャプテン。
トクさんという老人がいて、学校の近所に住んで毎日野球部を見学にきます。
謎の老人なのですが、七嶋が2年の夏、
夏の予選敗退後、突然、七嶋に現金1千万円を渡し「信じられるのは、唯一君だけ」と語った。
砂の栄冠より
この「トクさんの1千万円」を使って甲子園に行ってほしい! がストーリーの発端です。
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最初のころは1千万円なんて大金を高校生が使えないだろ! みたいなところから始まり、いかに有効活用してチームを強くするか、に移ります。
七嶋自身の知識や経験の増加、チームの強化、チームビルディング、指導者との対立、仲間との対立、ライバルとの対立。山あり谷ありです。
私、野球にも甲子園にもそれほど情熱がないのですが、とても面白かったです。
全然知らない世界だ!
毎年夏になると日本中が熱狂する甲子園。
ちらりと見ることはあっても、特に熱く応援したりすることはありませんでした。
「砂の栄冠」によると、甲子園大会はプロ野球とはまた全然違う価値観があるのですね。言葉は違うかもしれませんが。
「甲子園大会」の熱狂的なファンがいて、甲子園の観客席にいるそのファンを味方につけられるかどうかが勝敗を握る、とか考えたことありませんでした。
たしかに地元応援だけじゃ満席にならないだろうに、テレビで見る甲子園っていつも満席なイメージ。
つまり、地元チームじゃなくても見に行く人達が大勢いるのですよね。
その人達はチームの応援というより、高校生の戦いを見に来ている。
その場その場でどちらを応援するかの空気が変わる、っていうのが目からウロコでした。
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あとこれは野球音痴な私の感想ではありますが、「こんなにいろんな事考えて試合やってるんだね……!」って感心しました。
相手の個性や癖、強み弱みはもちろん、表情やちょっとした態度、監督やベンチの様子まで、投げるときの情報量が多すぎる。敵チームに対しても、同じように情報を取られてしまうから、ちょっとしたことにも試合中は油断できないのだな、と。
主人公七嶋がスーパーピッチャーなのだとは思いますが、野球、すごいな。
あと、監督の采配の大事さも知らなかった。
だれを出すか決めるだけじゃなく、どう打つか・守るか、都度都度指示を出してるんですね……!(知らなすぎてすみません)
監督によって勝敗が変わるってそういうことか! と。そりゃ責任重大だし、責任とってやめるケースもあるはずですね。
最初は1千万円の使い方や甲子園がどういう場所なのか、とか、そういうちょっと理屈っぽい部分が多いな、ってイメージから始まったのですが、最後の方はどんどん胸が熱くなる展開でした。
久しぶりに「先が気になリすぎる!!」と読み進めたまんがでした。
絵柄が癖があって最初はちょっと苦手意識があったのですが、すぐに全然気にならなくなりました。笑
そして、今年からは甲子園大会を見る目がちょっと変わりそうです。