こんにちは、つたちこです。
最近読んだまんがたちのメモです。
あさきゆめみし
古典「源氏物語」を完全漫画化した大和和紀先生の代表作。
高校時代の古文の名参考書といっても過言ではない。
ところが、私は途中までしか読んでなかった(女三宮登場のあたりから記憶があまりない)ので、最後まで完走したのは今回が初めてです。
今更ながら、現代の価値観で見ると、平安時代って女性にとって本当に生きづらい時代だな!(この価値観は貴族限定なのか。庶民はどうだったのかな)
紫の上が亡くなる直前に世界の美しさを語るシーンで、ちょっとだけすくわれた感があります。
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あと、本当に光源氏はただひたすらに失った母の面影(それの最初が藤壺)を求め続けていて、連続して最後まで読んで初めてその行動に一貫性を感じました。断片で読んでいた時には気づきませんでした。
最後のほう、いいおっさんになった年齢でも行動の原点がそこで、これは死ぬまで治らないな、ってなりました。(実際そうだった)
そして、宇治十帖まで漫画化していたとは知りませんでした。
世代が変わっても、どいつもこいつもひどいことして……という感想になってしまった。
ただ、絵柄は今見ても全く古びず、超絶素晴らしくて、うっとりしました。
この緻密で美しいカラーを手書き! デジタル化以前は当たり前だった「手書き」ではありますが、信じられないほど美しい。
原画展、近くでやらないかしら……。
どうでもいい話ですが、季節のあいさつから恋愛・相談ごとまで、すべての伝達方法が「和歌」に見えるのですが、勘違いとか「何言ってんだ?」みたいなことはなかったのかしら(あってもそれで問題なかったのかな)。
バラ色の聖戦
夫・敦司の浮気相手の仲人をすることになった真琴(30歳)は、式当日、最後の妻のプライドとして、背筋を伸ばして入場する。その姿は新婦すら圧倒するオーラを放っていた。式の後、カメラマンが声をかける「あなた変わりますよ」。真琴は美の再生を賭け新しい扉を開く!
『バラ色の聖戦(1)』(こやま ゆかり)|講談社コミックプラス
元専業主婦で2児の母が、最初は夫を見返すために奮起し、そのあと自分らしく生きるためにモデルとして生きていく! という物語。
昔、雑誌連載時にちらりと読んでいた記憶がありますが、途中からは読んでいませんでした。
とことん自分本位の仕事人間で家庭を顧みない夫。
なぜかものすごく主人公をライバル視して、とことん邪魔してくるモデル仲間。
毎回結構な事件が起きて、その困難を強運と努力と機転でごりごりと乗り越えていく主人公。
結果、トラブルが起こるたびに評価が高くなっていく。すごい。
モデル業界に詳しいわけじゃないですが……。
ライバルモデルの力がいろんなところに及びすぎ! とか、
撮影前に、打ち合わせしないのかーい! とか、
雑誌モデルとハイブランドのショーモデルは、だいぶ求められるものが違うのでは? とか、
色々ツッコミどころの多い、怒涛の展開でした。
往年のトレンディドラマみたいな感じ……?
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でもそのわかりやすく突っ込みやすく、かつ主人公がめげずに前向きなのがいいところ。
まんがアプリで読んだのですが、毎回のコメント欄が面白かった。
読者の、ライバルや夫への呪詛の言葉がすごい。
つまりものすごく主人公が共感されているのだと思いました。
多少「ええ?」って思わせても、その共感を生むために読者を振り回すくらいがちょうどいいのかもしれない。
影野だって青春したい
彼氏いない歴15年なうえ、友達が一人もいない高校生活を送る影野由輝。
『影野だって青春したい(1)』(北川 夕夏)|講談社コミックプラス
そんな影野はあるとき、学校一のイケメン・光永さんに「彼女のフリをしてほしい」と頼まれて!?
カッコよくて、優しくて…でもちょっとイジワル。こんなキラキラ☆イケメンの「彼女」だなんて、大丈夫なわけ…ない!!
超ネガティブ少女×神モテ男子の、日本一の格差ラブ!!!
たまたま見かけてちょっと読んでみて、「ふふ、くだらなくて面白いな」と思いながら読んで、結局最後まで完走してしまった。
ダメっ子女子高校生が主人公で、相手が学校一のイケメンモテ男子です。
そんなべたな少女漫画なんて、とちょっと斜に構えてましたが、すごく面白い。
ギャグが非常にベタでばかばかしいのが多いのですが、そのばかばかしいのを徹底しているところがとてもいい。
影野の暴走っぷりに勢いがあって面白いし、相手の光永さんもとても人がいい(最初の印象と全然違う)。
あと周りの友だちも最終的にいい子ばっかりだ……と中年の心があたたまってしまった。
メダリスト
人生ふたつぶん懸けて、叶えたい夢がある!
「メダリスト」既刊・関連作品一覧|講談社コミックプラス
夢破れた青年・司と、見放された少女・いのり。
でも二人には、誰より強いリンクへの執念があった。
氷の上で出会った二人がタッグを組んで、
フィギュアスケートで世界を目指す!
「次にくるマンガ大賞2022」コミックス部門で1位。最新の作品です。
まだ読んでる途中なのですが、たしかに勢いがあってとても面白いです。
フィギュアスケートまんがは過去にもいっぱいありますが、「オリンピックを目指す子供(小学生)」を主人公にしたのは目新しいのではなかろうか。
今どきの日本フィギュアスケート界のハイレベルさを支えているのは、こういう小さな子供たちと熱心なコーチと、金銭的・メンタル的に支える家族なんだな。ちょっと「2月の勝者」的な感じもありますね。
すごく絵に説得力があるんですが、この作品がデビュー作だそうで、びっくりしました。
先が楽しみ。