読書メモ「ザ・ファブル」

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こんにちは、つたちこです。
まんがは雑食ですが、苦手分野もあります。
ヤンキーものとか、やくざものはどちらかというと苦手分野で、少年・青年漫画に多いこのジャンルはほとんど手が伸びませんでした。

「ザ・ファブル」は裏社会ものなんですが、非常に評判がよいのをよく目にして、一度読んでみるか……とアプリで読み始めたら、とても面白くて止まりません。

絵柄は「ザ・やくざもの」って雰囲気ですし、中身もハードではあるんですが、主人公佐藤(偽名)がとてもいいキャラ、というか、まじめで誠実で冷静で穏やかで、読んでてとても安心感があるのです。
佐藤はやくざじゃなくて、プロの殺し屋です。
今まで読んだやくざとかヤンキーが出てくるまんがって、大声、暴力などがたくさん出てきた気がするんですが、佐藤がそういう風になることは一切ないです。穏やか。

その性格も幼少期からの殺し屋としての大変な訓練で出来上がったのかも……と思いますが、佐藤が出てくるとほっとします。

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物語は、「殺しの天才」佐藤が組織の命令で「人を殺さずに1年間普通に暮らすこと」を目指すことから始まります。
とはいえ、やくざ組織の世話になったりするので、危険なことが多発するのですが、そのたびにとてもスマートに、しかもちゃんと命令にしたがって「人を殺さずに」解決するのです。
(結果として、ほかの人が殺人などをして人が死ぬことは多々ありますが)

それ以外の「普通の暮らし」は、印刷会社でアルバイトをするのですが、そのまじめで誠実さが認められてとても愛されキャラになってます。

そのギャップが佐藤の魅力なんだなあ。
今まで読んだやくざ・ヤンキーものは、主人公のキャラクターの強烈さで読むのがつらくなることが多かった気がしますが、佐藤はそういう表立った激しさが全然ないのです。穏やかで冷静にとても強い。

もう一人、佐藤の仕事パートナーの妹洋子(偽名だし妹じゃない)。
洋子は美人で強くて、酒癖が悪い。
洋子が暇つぶしと娯楽のために、自分に言い寄る男をことごとく酒でつぶしていくのが何度か出てくるのですが、あまりに楽しそうで笑えてしまう。結構ひどいことしてますが……。

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洋子がクリスマスに佐藤の会社の人たちとパーティした後の深夜シーンは、どしんときました。いろいろあったんだろうな、本当はいろいろ思ってるんだろうな、と想像させるシーンです。そして社長が最高にいい人だった。
洋子も基本的にとてもいい子だし、無駄な暴力は一切ない。

この「必要ない暴力がない」っていうのがプロの殺し屋だからなのかもですね。
一般人への暴力はもちろん、反社会勢力に対しても「仕事」以外では何も起こさない。
殺さない殺し屋、っていう相反するテーマが面白さなんでしょうね。

まだ物語途中なんですが、こんなに面白いと思わなかった。人気がある作品はやっぱり面白いんだな……。先入観で避けるのもったいないですね。

私が読んでるのは、第1部がこれからクライマックスを迎えそうな雰囲気。
そのあとに第二部も現在連載中みたいで、まだまだ楽しみが続きそうです。

調べて知ったのですが、実写映画化もされていたのですね。全然知らなかった。
※2019年、2020年に2作作られてました。佐藤役は岡田准一。アクション出来るからかしら……。

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この記事を書いた人

つたちこ

フリーランスのwebディレクター。基本方針は、健康的においしい食べ物とお酒を楽しむこと。できるだけご機嫌で生きていきたい。
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