「かけだしちゃん」の漫画が心に刺さる

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こんにちは、つたちこです。
「かけだしちゃん」という方のまんがをTwitterで見かけました。

未経験から100話でキラキラWEBデザイナーを諦めるかけだしちゃん 毎日22時更新予定です!

かけだしちゃんさん (@kakedashi_chan) / Twitter

100話で「諦める」というオチがもう明示されているわけですが、今、68話です。
毎日ちゃんと更新されてて、すごい。

かけだしちゃんは、「スキルなしの派遣事務員が、未経験から100話でキラキラWEBデザイナーを目指す」物語です。

あえて、だと思いますが、なにもかもが痛々しい。
ウェブデザイナーになりたいけど、難しいことを勉強して理解するのは大変だから、「楽に」「かんたんに」なんとかできないか。
SNSのつながりで、気持ちを向上させて。うまくやってる(風)の人をみてモチベーションアップして。

ああうう。
そんなショートカットコースはないのに……。

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私はすでにインターネット老人会所属だと思いますが、若かったころもありまして。
「事務職じゃ先がない、今後仕事を続けて給料をもらい続けるために、なにかしら手に職をつけたい」と思って、当時まだ「新しい仕事」の部類だったウェブ業界なら「未経験でもいけるかも!?」と飛び込んで、今に至ります。

この回の2ページ目、ほんとにそうです。
実務経験がないから正社員になれない。派遣に落ち着いちゃう。
ああ、私も、派遣社員で結構いろいろ行きましたね(白目)。

独学でHTMLやデザインを勉強し(でも全然実践では役に立たないレベル)、派遣社員で何社かでぎりぎりウェブやデザイン系作業を経験させてもらって、最後の派遣先だったウェブデザイン制作会社で、そのまま正社員に転がり込みました。
あれは、ラッキーだったのだと思う。

もう一つラッキーだったのは、「当時SNSなんてなかった」ってことかもしれません。
目の前にあるものしか見えなかったから、周りの見知らぬ人の「キラキラ」は目に入らなかった。

ただ、うっかり私が足を踏み込んだ当時のウェブ制作業界は、本当に泥臭い業界でした。
長時間労働当たり前。終電・徹夜・休日出勤も当たり前。朝、会社に来ると、何人か椅子で寝てるの当たり前。
さらに、どんどん変わってく技術を追いかけ続けないといけないし、常識もがらりと変わる。

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もちろん時代もツールも違うので、いまの「かけだしちゃん」がやってるのとは違うものの、技術や知識が伴わないと、うまくいかないのは同じだと思う。
そして、その技術や知識は、短時間でかんたんに手に入らないのも一緒。

だから、この「かけだしちゃん」マンガ、本当に見ていてつらい。
かけだしちゃんの、なんとか現状打破したい気持ちもわかるし、でもそれが追い付かないのもつらい。
間違った方向に努力しているのもつらい。

エンジニアちゃんの正論。
今ならよくわかるし、そうすべきと思うけど、素直に聞けないかけだしちゃんの気持ちもわかる。
お金かけちゃったら、なんとか元を取りたい気持ちもわかる。
(でも、エンジニアちゃんだって、きっとずっと努力してきたからこそ、今があるのよね。それをちゃんと見ないと……)

ああ、つらい。
でもつい追いかけてしまう。

「キラキラWEBデザイナーを諦める」とあるから、キラキラしてない「普通の地道なWEBデザイナー」になっていくといいなあ、と願っています。
がんばれ、かけだしちゃん。

Photo by Nathan da Silva on Unsplash

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この記事を書いた人

つたちこ

フリーランスのwebディレクター。基本方針は、健康的においしい食べ物とお酒を楽しむこと。できるだけご機嫌で生きていきたい。
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