こんにちは、つたちこです。
「プロフェッショナル仕事の流儀」で、庵野秀明監督が紹介されました。
番組史上最長、4年にわたった取材だそうです。
すべてに対するこだわり、突き詰め方。
「すごい」と思うと同時に、私がもしこの現場にいたら、と考えてしまって、落ち着いて見ていられませんでした。
何度もゼロベースでやり直す。押すスケジュール、見えないプロジェクトの行先。
根本変えられたら、「せめてここだけでも」と動かせるところすらなくなっちゃうのでは……!!
自分で作ったらつまらないものになる、現場の意見やアイデアを求める、と最初は見守っているのに、最終的にやっぱり満足できなくて引き取って自分でやる庵野総監督。
みんながやっているのを見て「これは違う」と判断できた、といっていたけども!
そしてアイデアの破片は拾っているのだろうとは思いたいですが!
わからんでもないですが、だったら、最初から自分もアイデアだしてったらもっと進みが早いんじゃないかな……?
庵野監督が最初から一緒に意見を出すと、みんながそれに傾倒しちゃって広がらないのかなー。
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庵野監督、凄い人だし、エヴァンゲリオンはすごいプロジェクトだ。
時間がかかる=お金がかかるわけだから、こんな風に何年もかけて作品を作れるのは貴重だと思う。
アニメ制作は詳しくないですが、「エヴァンゲリオン」の過去の実績(映画やテレビやキャラクター商品など?)からの売り上げで、こういう贅沢な制作が可能になっているのかな。
たぶんほかのアニメ制作ではできないのでは(ジブリとかも、こちらの系統かもしれませんね)。
でも「制作会社」として考えたら、めちゃくちゃブラック企業だし、働き方もつらい。
上司の一任でがばっとひっくり返され、遅々として進まないプロジェクト。
遅れまくるスケジュールのしわ寄せをどこがくらうのか。
私はウェブでの制作関係の仕事をしていますが、進行管理とか予算管理とかが得意なほうなので、こんなプロジェクトだったら、と考えるだけで胃が痛くなりそう。
ゼロベースに戻された後、2か月も3か月も先の動きが見えないとか「もうその辺でまとめてー!」って絶対言っちゃいそう。笑
つくづく私は「クリエイター」とは違うのだな……とも思いました。
「仕事」ではあるものの、本当に映像作品を作るのが好きで、あの庵野監督の下で働きたい、という人材しか残れない現場なんだろうなあ。
庵野監督を表す言葉は、「カリスマ」って言い方がぴったりな気がします。
あとは、完成したあとの「あのすごい作品に自分が携わったのだ」という自負がなによりのご褒美なのかもしれない。
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つい労働環境にばかり気がいってしまいましたが。
作品作りは目からうろこなことが多かったです。
モーションキャプチャでアングルを探るとか、それを編集して絵コンテ替わりにするとかは、「その手のかけ方、まじか……!」と感動しました。
これも贅沢なつくり方の一つですね。
新しい表現を探すために大勢がつくした手。時間と手間をかけて探ったアングルで作られた映像。ゼロベースで再構築しまくったシナリオ。
シンエヴァ、見たくなります。
昨年、序・破・Qは一応見たものの、エヴァ初心者です。
でもこの作品は映画館で見ておくべきなのかなーと思いました(月並みですが……)。
行けるとしたら4月以降かなあ。
NHKプラスで、1週間見逃し配信をしています。
NHKプラス
NHKは、よく4年分の取材映像をあの濃密な75分に編集したなあ、とこちらも感心します。
どこを残すか、めちゃくちゃ悩んだろうなあ。ほかに膨大な記録を残してそう……。