「大奥」19冊の装丁を見直してみました。

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こんにちは、つたちこです。
「大奥」が連載終了、最終巻発行し、19巻を3回読み直しました。
やっぱりいい終わりだ。

 

もう一度頭から読み直そうと思ったものの、本棚から取り出したらあまりのボリューム感に腰が引けてます。
どっぷりつかりたい気持ちと、ヘビーさのはざまで悩ましい。

よしなが先生の絵って、軽さがある絵なのに、「大奥」では本当にどっしり濃厚に感じるのはなぜだろう。

 

せっかく取り出したので、並べてみたり、ぱらぱらと見返してみたりして、いろいろ発見がありました。

表紙は黒基調。たまの白地がまぶしい

写真:大奥1巻から19巻

ずらりと並ぶと黒々とした印象です。
大奥といえば、黒! という印象を持っていました。

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10巻で初めて白い表紙&多人数登場だったときには、結構衝撃だった思い出。

その後も黒ベースに戻りますが、青だったり白だったりと、固定せずにデザインされています。

よしなが先生のカラーは繊細な淡い色づかいなので、ぱきっとした黒地に乗るとよく映えるな、と思っていますが、白は白でよいですね。

背表紙が金から黒へ

写真:「大奥」全19冊の背表紙

最初のころは、黒背景にメイン人物が1名、がセオリーでした。
背表紙は金。これは特色かな。

10巻から背表紙が金→黒に代わります。

「金」の遊び紙がなくなった…

1巻から10巻までの「大奥」の装丁は、とてもリッチでした。
表紙を開くと、まず金の遊び紙があり、その下にトレーシングペーパーに黒べた+タイトル「大奥」が印刷され、さらにカラー印刷口絵。
そのあとにようやく本文が始まります。

写真:「大奥」5巻のあそび紙やカラー口絵

さらに、先ほどの背表紙に特色金の使用(これは9巻まで)。

売れている本だからできたのだと思いますが、お金のかかった装丁です。

 

ところが11巻以降は金の遊び紙がなくなってました。
トレーシングペーパーは残っています。

写真:大奥19巻のあそび紙とカラー口絵

久しぶりに初めのほうの本を見返して、「そういえば、なくなってる!」と気づきました。
これもコストダウンなのではないかな。

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16年前は電子書籍はまだそこまでなかったような記憶があります。
途中からリアル書籍の発行部数が減って電子書籍が台頭してきたとか、そういう理由があったりするのかもしれませんね。

裏表紙には葵のご紋

徳川家を存続させるための場である大奥。
裏表紙には、葵の紋がどーんと置かれていました。
これは、最後の19巻を除き、一貫しています。
(19巻は徳川家からの解放だったからないのかなと)

写真:大奥全19巻の裏表紙

14巻では薩摩・島津家の紋「丸に十の字」が一緒に載せられています。
これは表紙に篤姫(胤篤)がいるからだと思いますが、他家の紋が入るのは初めてです。

最後の5巻は紋もカラフルになって、初期の重々しさが少し軽くなってきたような?
単純にデザイン上の遊びなのかもしれませんが、こうして並べると意味を感じたりして面白いです。

何度読んでも面白いのだ

読み返す前に、装丁でいろいろ気づきがあって面白かったです。
16年もやっていたら、いろいろ事情も変わりますよね。

「重版出来!」(まんが)を読んでて、 装丁のコストダウンも重版をかけるための重要なポイントだという話もありました。
先ほども書いたように、特に9巻までの大奥の装丁は、かなりコストがかかっているのではないかと思います。今書店で売っている分も同じ装丁なのかな?
大奥はドラマ化、映画化もしていて「売れる」本だからこそのリッチ装丁なのだと思いますが、紙の本は、いまや発売直後に買わないと手に入らなくなってしまう、という話も聞きます。
大事な本は、手に入れて手放してはいけないそうです。

私も、何度かの引っ越しでだいぶ本も整理してしまいましたが、「大奥」と、他にいくつかの漫画だけは処分できずにもって移動しています。
何度読んでも、新たな気持で面白いのですよ。

あと、この絢爛豪華な装丁も、リアル本ならでは、です。
電子書籍は便利で場所も取らないから私も買ってますが、やっぱり本はいいですね。
「大奥」はずっと持ち続けたい本たちです。大事にしよう。

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この記事を書いた人

つたちこ

フリーランスのwebディレクター。基本方針は、健康的においしい食べ物とお酒を楽しむこと。できるだけご機嫌で生きていきたい。
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