読書メモ「BLUE GIANT(ブルージャイアント)」聞こえない音がものすごく熱い!!

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こんにちは、つたちこです。
「BLUE GIANT(ブルージャイアント)」を読みましたメモです。
非常に熱い漫画でした!!

 

「BLUE GIANT(ブルージャイアント)」は以前から名前は知っていました。
マンガ大賞2016で第3位。2017年、第62回「小学館漫画賞」(一般向け部門)、第20回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受賞だそうで、もう「みんながいいって認めてる」鉄板漫画です。

 

非常に簡単なあらすじ。

仙台に住む高校生の主人公、宮本大(だい)はある日友人に連れられて行ったジャズライブでサックスプレーヤーになることを決意。兄がローンを組んで買ってくれたテナーサックスで、「世界一のジャズプレーヤー」を目指して毎日365日広瀬川沿いで独学で練習し続ける。
あまりに熱心なので、楽器店店主がジャズバーを紹介、ゲスト出演は失敗したものの、熱い演奏から才能をかぎ取ったバー店主がサックスの師匠を紹介。基本を叩き込まれ、ぐんぐん成長する大。
高校卒業後は上京し、アルバイトをしながらジャズプレーヤーとして成長し、仲間が増え、バンドを組み、成功に向かう……!

みたいな感じです。

 

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とにかく、まっすぐでめちゃくちゃ熱い。
漫画から音はならないし、大が吹いている音楽がどんな音かもわからないのだけど、大の演奏の迫力がすごい!
先が気になってどんどん読み進めてしまいます。

サックスを始めて、わずか3年で頭角を現す大ですが、天才型プレーヤーかというとそういうタイプには見えません。
とにかく努力がすごい。

先ほど365日練習、と書いたのですが、ほんっとに毎日何時間も練習している。
普段は河原沿いで、雨の日はトンネルで、雪の日は雪をかぶりながら。
夏には「楽器が悪くなるよ」と河原を歩く人に言われたりしながら、真夏の太陽の下で練習。

描写が細かいので、大がどれだけ練習を繰り返し成長してきたかが納得できる。

いきなりすごい人にはなれない。
この地味でコツコツした練習を繰り返した結果が「すごいプレーヤー」なのね。

さらに大の場合、「世界一のジャズプレーヤーになる」という壮大な目標を掲げるのですが、その目標が一度もずれないのがすごい。
こういう成長ものって、主人公がいったん挫折するシーンとか出てきそうなんですが、大の場合、一切ない。
失敗してもそれを糧に次にどう動くかがすぐ出てくる。

何のあてもなく東京に行っても、お金がなくても、暗い感じの展開が一切ないのです。
読んでて、前向きにしかなれないのがすごい。

 

あと、天真爛漫で超前向きな「大」だからなのかもしれませんが、周りの友人、家族、大人たち含め、いい人しか出てこない。
いじわるというか「若造」扱いされることはあっても、プレイを見ればちゃんと見直されるし、徹底的に嫌な人って一人もいない。
特に仙台編は、一種のわらしべ長者的に人から人へとつながって大を成長させていきます。

大のキャラクターありきで、その才能と性格に協力したくなる気持ちもわかる。
わらしべ長者といっても、大がなにもせずによくしてもらっているわけではないのです。
とにかく努力の仕方、量、質がすごい。
その努力から生まれる音に、みんな魅せられてしまうのでした。

 

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なので、読んでて本当に気持ちがいい。
主人公大も、上京後のバンド仲間である雪祈(ピアノ)、玉田(ドラム)も、基本的に後ろ向きになることなく、真摯に目標に向かう努力をして、報われ、気持ちのいい汗をかく。演奏後の満足感、笑顔。
努力のシーン含めてすべてが「読後感のよさ」につながっている感じがします。

 

上京してからドラムを始めて、めきめきと成長する「玉田」にもじーんとさせられました。
ジャズに興味もなかったのに、大の演奏を聴いてゼロからドラムを始める玉田。
初歩の初歩、エイトビートすら叩けなかったのに、後半ではライブでソロ演奏まで叩くように。

作中にも、すでにセミプロ級の大と雪祈ばかりがもてはやされる中、「自分は玉田の成長を見に来ている」とライブ後に話しかけるおじいさんがいるんですが、こういう「ちゃんと見ててくれる人がいる」シーン、いいですね。
ずっと「自分はすごい二人のおまけ」みたいな気持ちでいた玉田のことを考えると、ぐわっと目頭が熱くなります。
玉田~! めっちゃがんばってるよ、えらい!! と応援したい。

もちろん雪祈もチャラ男的天才みたいに登場しますが、めちゃくちゃ努力の人です。

なので、大だけでなく、この漫画の主人公格は、ものすごく頑張る人たちしか出てこないのです。
読んでる自分には決してこんな熱い努力はできない。なにをもってしてもふんばって困難を乗り越えていく彼らがまぶしすぎるのでした。

 

本当に面白くて、ほぼ一気読みしてしまいました。
私が読んだのは、第1シーズン(仙台・東京)で、この後に別シリーズでドイツ編「BLUE GIANT SUPREME」、第3シーズンのアメリカ編「BLUE GIANT EXPLORER」があるそうです。
アメリカ編は今年から始まったらしい。

まだまだ大の快進撃は続いているのですね。
機会を作ってこちらも読み進めたいです。

 

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この記事を書いた人

つたちこ

フリーランスのwebディレクター。基本方針は、健康的においしい食べ物とお酒を楽しむこと。できるだけご機嫌で生きていきたい。
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